元従業員を救うため、熱血社長がファクタリングで資金調達に成功した事例


法人立ち上げて9年目、ひとまず丸8年、近畿エリアで営業させてもらっている建設屋です。

大手ゼネコンさんにも可愛がってもらっちゃって、結構な売上高にもなってきました。従業員も少数精鋭で人件費をとにかく抑えて会社に内部留保を作るという方向で動いているので、それなりに経営状態も安定している状態です。とはいえまだまだ機械を購入したり、新しい設備を導入したりなどなど出て行く金も多いので、常日頃から会社にプールが潤沢にあるかと言えばそうでもないです。

そんな折、2年くらい前にアル中になってしまってウチを辞めていった従業員と女の子遊びが行き過ぎてしまい会社を辞めて借金取りから逃げなければならなかった従業員が合計2名ほどいるのですが、その従業員の「友達にして代理人」だという、風体の悪いお兄ちゃんが会社にやってきたのがつい先日のことでした。

最初は事務の女の子が対応していたのですが、明らかに風体が悪く、ガタイの良い人間でないと対応ができないということで、うちの専務に対応させたところ

「退職したスタッフがアル中になってしまったのは会社の待遇が悪かったせいで、パワハラにあってこのような状態になってしまった。また、借金がかさんで逃げてしまった従業員についても会社の待遇が悪かったことでこうなってしまった。社長に相談したが、給料の前借りなど応じてくれなかったことが原因である。ついては、各種ハラスメントの慰謝料を請求させていただきたい。そのことはすべてこの代理人に任せるので、会社は本人だと思って応対してほしい」

みたいなことをいっていたのだそうです。当然ですが、アル中になったのはそのスタッフが原因ですし、借金をこさえて逃げてしまった従業員に関してはもう論じるまでもありません。会社としてもパワハラやセクハラ・モラハラなどがあってはならないという私の基本理念から、この業界でもかなり珍しいほどその辺のことには気を遣う会社なんです。

正直いって、その辺にある昔ながらの企業さんには絶対負けないぐらいハラスメント関係の対策はしっかりしています。

それなのに、パワハラで精神を病んでしまったりアル中になってしまったというのは絶対におかしいのです。事実その従業員たちは昔からうちの会社でみんなに可愛がられていた人間ですから、こんなニイちゃんを代理人としてよこすような人でもなかったのです。

とはいうものの、損害賠償請求や慰謝料の請求ということで結構法的な理論武装をしてきているということだったので、会社としても当然これは毅然とした対応をしようと思い、とにかく会社としては関与がないので話し合いをしたいなら本人を連れて来いとお願いをして帰っていただいたという次第です。

そして三日後。

再度、その「代理人さん」が来社されました。今度は私が対応したのですが、その代理人さん、今度はかなり自信満々でした。何かと思えば、残業代の請求。

いやあ~、これは正直ドキっとしました。

というのも実は会社を立ち上げた当時はかなりオラオラで営業していたこともあり、残業代をうまく支払ってやれていなかった部分もあります。またサビ残もやらせてしまっていたところがありました。

これは言い訳させてもらうと、現場の時間の取り決めとうちの会社の時間の取り決めにズレがあったことが原因なのですが、とにかく残業代が発生しているのでこれを損害賠償請求の時効期限である3年分x2名、とにかく支払えということでした。

さすがにいろいろ考え込んでしまい、弁護士も入れようかと思っていたのですが、私はピンと来ました。おそらくこの辞めてしまった従業員2名はどこかでこの人間に捕まり、お金を借りているのではないか?と。そこで、いろいろな方法を使って本人たちにこっそりと事情を聞いてみたところ、2名とも今回会社に人が来ていることは知らず、この人間にお金を二人とも借りているということでした。

二人とも非常に申し訳ないといっておりましたが、とにかく借用書もきちんとあるということで、私は2名を会社に呼び出してこう伝えました。

「いいか、なんとしてでも今回その金額は会社から支払ってやるから、必ずその人に借金を返して自由の身になれ。そしてまた体とか心が戻ってきたらまたうちで働けばいいから。」

なんでこうしたのかはわかりませんが、とにかく法的なスキームを考えても一番綺麗なのは会社がその非を認めて本人達にそのお金を一度支払い、そして本人たちからその人間にお金を返済してもらうというのが良いと思ったのです。そこで私は資金調達の方法として何か方法を考えなければなりませんでしたが、借金問題を何とかするのに私がお金を借りていては意味がないので、今回は請求書を売却することにしました。

手形割引という方法がうちの業界には昔からあるのですが、それよりもリスクが少なくて、しかも使いやすく入金のサイクルも早いファクタリングを利用することにしたのです。ファクタリングの案件でお金を回すことができれば、彼らも助けることができますし、また一軒あたりの請求金額がうちの会社は大きいのが特徴なので、少し資金繰りにも余裕が出来ると踏んだのでした。一石二鳥というやつでしょうか。

しかし、ファクタリング業者も色々あるもので、見積もりを取り間違えて渋い条件のところと契約してしまうと意味がありません。

そこで今回は450万の売掛金を用意して、様々なところに相見積もりを取ってみました。ちなみに相見積もりを取るのに使ったところはファクタリングの一括査定サービスです。

すると、平均はだいたい350万円くらいから360万円くらいだったのですが一軒だけ、405万円で買い取ってくれるという業者さんがいたのです。さすがにこれだけの差額が出てくると、私も驚きましたが、とにかくこの会社と契約することにしました。

ファクタリングの審査も驚くほどスピーディーでした。長年の付き合いのある業者さんでしたし、相手先も大手ゼネコンさんだったので、かなりのスピードで現金化することができました。

こうして、元・従業員とはいえ一度は私のところで頑張ってくれた2名の男を救うことができ、そしてこれはあくまで副産物的な話ですが、会社に少し現金を残すこともできました。

ファクタリングを使うことで資金繰りは安定するのですが手数料の問題がボトルネックになっているという話もよく聞くもので、請求金額が大きい人は、ファクタリング一括査定サービスを使って、少しでも条件の良いところと契約した方が絶対にオススメです。

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