経営において、資金繰りの悪化は会社の倒産に繋がりかねない大変深刻な問題です。
対処が遅れれば、赤字・黒字に関わらず万が一の事態も起こり得ます。
資金繰りの悪化を改善するのに対処が早すぎるということは決してありません。
手遅れにならないためにも、早め早めの対処を心がけましょう。
皆様が資金繰りの改善策を練る場合、まずは資金調達に関するさまざまな知識・方法を知ることが得策です。
そこで本記事では、資金調達手段の際に融資先のひとつとして挙げられる「日本政策金融公庫」について解説いたします。
今後融資への申し込みをご検討の方々にとっては、非常に良い判断材料となるはずです。
皆様の資金繰り改善に、ぜひお役立てください。
日本政策金融公庫とは?
そもそも日本政策金融公庫とは一体どのような機関なのでしょうか。
日本政策金融公庫とは、政府が100%出資する政府系金融機関で、財務省所管の特殊会社として機能しています。
主に中小企業や小規模事業者に対して融資を行い、個人事業主やフリーランス、起業家を支援する創業資金、経営の補強を行う融資制度、国の教育ローンなど「生活に根ざした」貸付を行っているのです。
基本的に融資制度の多くは、低金利や長期の返済期間などの有利な条件を提供しているため、比較的資金調達の実現性が低いといえるでしょう。
ところが、日本政策金融公庫には潤沢な資金力があるため、赤字や低所得、起業が困難などの理由で民間金融機関からの借り入れができない企業にも融資を行うことが可能なのです。
日本政策金融公庫の3つの役割
日本政策金融公庫は、主に小規模事業者・中小企業に対する融資を専門とした金融機関です。
※預金業務は行っていません。
ここでは、日本政策金融公庫が担う役割について解説していきます。
① 新規創業の支援
② 事業資金の融資
③ 業況悪化の状態にある企業の救済
役割①:新規創業の支援
日本政策金融公庫の融資の中で、最も有名なのが「新創業融資」です。
主にこの融資が日本政策金融公庫の「新規創業の支援」の役割を担っています。
そもそも新規事業が増えていかなくては、新たな雇用も生まれなくなり、長期的に日本の経済成長を望むことは不可能です。
少子高齢化や人口減少の要因も含め、ますます日本経済は衰退していくことでしょう。
それゆえ、日本政策金融公庫は起業を促進し、新規事業を支援しているのです。
とはいっても、創業には資金調達が必要不可欠になります。
どれだけ良い新規事業を考えたとしても、資金が足りなければ事業を成功させることは絶対にできません。
そこで、その支援を行うのが日本政策金融公庫というわけです。
役割②:事業資金の融資
日本政策金融公庫には新規事業に対しての融資だけでなく、小規模事業者・中小企業を対象とした「運転資金」や「設備資金」の融資も充実しています。
他にも、既存企業の新規事業立ち上げや海外進出を支援する融資、さらに急な資金繰り悪化や倒産危機の状況にある企業に対しても支援を行なっています。
近年では「新型コロナウイルス感染症特別貸付」というコロナショックの影響を受け、業況悪化に苦しんでいる事業者に対しても支援を行なっているようです。
役割③:業況悪化の状態にある企業の救済
基本的に銀行は、新規事業者に対して貸付を行いません。
理由はシンプルで、信用がないからです。
また、業績が悪化している中小企業に対しても、簡単に融資を行うことはしません。
銀行は預金者から預かったお金を元手に融資を行うため、融資を行う際にリスクを取らないのは正直仕方ないといえるでしょう。
銀行が融資を行えない部分は、政府がカバーしていくしかありません。
したがって、新規事業者を増やすため、そして業況悪化の状態にある企業を救済するために、日本政策金融公庫は多少リスクを伴う融資も積極的に行なっているのです。
日本政策金融公庫の3つの強み
ここでは、日本政策金融公庫の強みについて解説していきます。
① 無担保・無保証で利用可能
② 金利が低い
③ 固定金利
強み①:無担保・無保証で利用可能
日本政策金融公庫には「新創業融資」という制度があり、この制度最大の強みは担保・保証人が不要である点です。
民間銀行の場合、実績のない新規開業者に対してこの条件はまずありえません。
新規開業者向け融資の中では、制度融資といって信用保証協会に保証人となってもらうことが多いです。
無担保であっても、どうしても保証人は必要になってしまいます。
ところが、日本政策金融公庫の融資の場合では、この信用保証教会に保証人となってもらう必要すらありません。
つまり、審査担当者は申込者本人の「信用力」のみで審査を行なっているのです。
具体的には、申込者本人の人間性や金融事故歴、事業経験や事業計画などが審査対象となるでしょう。
強み②:金利が低い
例えば、新創業融資の年利はおよそ2.5%程度になります。
新創業融資以外では、1%台のものまであるようです。
数字を見ればわかる通り、年利10%を超えることも多いビジネスローンなんかとは比べ物になりません。
信用保証協会に保証してもらう制度融資でも金利はかなり低く抑えることができますが、別途保証料の支払いが必要です。
これが決して安くない金額であるため、結果的に低金利のメリットはなくなってしまいます。
つまり、新規開業者向け融資であるにも関わらず、無担保・無保証で、かつ年利2%台というのは異常なのです。
特に新規開業者あれば、まず一番にこの日本政策金融公庫の融資を試すべきといえるでしょう。
強み③:固定金利
日本政策金融公庫では、多くの融資制度で「固定金利」が採用されています。
変動金利の場合、金利上昇で利息が増える可能性が考えられますが、固定金利であればその心配はありません。
むしろ返済金額も緩やかに減っていくので安心です。
まとめ
以上、日本政策金融公庫の詳しい解説になります。
ここまで、日本政策金融公庫が担う役割や独自の強みについてご紹介してきました。
日本政策金融公庫の融資は、いわば国が行う融資制度です。
本記事の内容からもわかる通り、その内容は非常に良心的で、特に新規開業者にとってはこの上なく好条件な融資であるといえるでしょう。
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