都内でデザイナーの仕事をしています。フリーランスとして開業して四年目、今でもまだ個人事業主として活動していますが、法人化も視野に入れて活動しています。
今回は私が経験したファクタリングで救われた体験談をお話ししようと思います。
去年の話です。去年はとんでもない猛暑で、仕事場も空調があまり聞いていないような感じがして、恐ろしいほどの暑さの中で仕事をしていました。
そんな折に、突然会社の電話が鳴りました。電話に出てみると新規のお客様。お話を伺えば普段からお願いしていたデザイナーの方が熱中症で倒れてしまい、急遽すぐに対応できるデザイナーが必要だとのことでした。
こういう時、個人事業主として事務所を開業しているとスピーディーな行動ができるもので、私はすぐにデザイナーとしてのお仕事をお受けしますとそのお電話でお伝えしました。後から考えると、この即座のレスポンスが悪かったのですが・・・。その時の私はそんなことも露知らずお仕事を受けてしまいました。
仕事自体はとても上手くいき先方様の社長様そして奥様にも大変お喜び頂けました。特に先方の社長夫人に大層気に入っていただき、お礼がしたいからということでお食事までご招待いただきました。
ご自宅で奥様の手料理をいただきデザイナーという仕事をしている中で、このようにお客様に感謝していただけるというのはデザイナー冥利に尽きるなと思っていました。
その時ちょうど、私の仕事もあまり多くはなかった時期で、結果的にこちらの会社様からいただくお仕事でひと夏の支払い関係を全てまかなうことにしました。(今考えれば危険すぎる行為でした)
本来であればきちんと取引先の与信調査などはしなければならないのですが、非常に資金払いの良いクライアントだったことと、社長夫人の一声で社長様も問題なく私にお仕事をくださるようになったことから、デザイナーの前にいち経営者として、やらなければならない「与信」という大事な仕事をサボってしまったんです。
さて、全ての支払いがやってくる9月。個人事業主あるあるですが、どうしても資金繰りがつかず、夏の間の支払いは全て9月末までギリギリ延ばしていたような状況でした。事務所として借りていた物件の家賃もギリギリ9月までの家賃交渉を経て、9月末までに支払えなければ退去確定という状況でした。
私はこのくらいの時期になると社長様にも社長の奥様にも大変気に入っていただいてお仕事をさせて頂いていましたもちろん請求書もきちんと毎月発行してお支払いも頂いていましたしかしある日を境に事態が急変しますいきなり、社長夫人からメールが一本届きました。全ての契約関係を解消し、発行済の請求書については全てこちらで破棄するという内容でした。
青天の霹靂とはまさにこのことで、全く信じられませんでした。私が何をしたのか全く見当もつかず、社長の携帯にお電話を差し上げるも出ていただけませんでした。
「時すでに遅し」とはよく言ったものですが、この時点でこの会社様から支払いを受けることは一切出来なくなってしまいました。後から風の噂で聞いた話ですが、実は社長の奥様には精神疾患があり、私が何か会社に重大な被害をもたらしたという妄想に取り憑かれてしまったということでした。そうです私の前に担当していたデザイナーも熱中症などではなくこれと全く同じことでクビになっていたのです。
しかし、そうなると家賃の支払いも全くできなくなりましたし、その他もろもろの支払いも出来ません。生活費も全てこの会社様からの収入に依存していたため、打つ手は全くありませんでした。
事務所を追い出されてしまうと仕事ができなくなってしまいますし、もうだめかもしれないと思いました。そんな時にネット広告で見つけたのが給料ファクタリングというものでした。
会社勤めの人が、給料債権をそのまま買い取ってもらうというサービスでした。
しかし、私は該当しませんでした。なぜなら個人事業主だからです。途方に暮れたのですが、どうやら給料ファクタリングというのは普通のファクタリングというサービスの派生型のサービスであるらしいということも分かりました。
ということは、私のような個人事業主でもファクタリングが利用できるのではないか?と思いファクタリング会社に連絡を入れてみました。
私が今回利用したのは、日本の中に数あるファクタリング会社に対して一括して見積もりを取ることができるというサービス。
ちょうどその前のクライアント様に発行していた、3ヶ月後までに支払い期日を定めた請求書が手元にあったため、これをファクタリング会社に送ってみました。
これが通ればローンなどを組むこともなく、資金調達が可能となるわけです。そして、回答はまさかのイエス。
何が何だかわからないうちに、自分の口座にお金が振り込まれてきました。 そのくらいスピーディーでした。
後からおっつけ分かったこととしては、自分の持っている売掛債権を90%で買い取ってもらうことに成功したこと、そして、その買取代金として即日でお金を振り込んでもらえたことでした。
今回は相手先にファクタリングの事実が判明しないような形で処理をしてもらえたので手数料が若干割高だったということも聞かされました。
私からすると、窮地を救ってもらったファクタリングです、ここまでピンチを救ってもらっておいて手数料10%では安すぎるのではないかと思うほどですが・・・。
相手先にファクタリングの事実が知られても良いような案件の場合は、手数料5%という水準もあり得る話だと聞いてさらに、驚きました。
ファクタリング会社はかなり多くなってきているので、やはりこのような形で一括見積もりができるファクタリング会社斡旋サイトを見つけるのが成功への鍵と言って良いと思います。