銀行よりも審査が速くスピーディーに受けられる融資はないだろうか?
中小規模の事業者には商工ローンが良いと聞いたがどういうものなのだろうか?
商工組合中央金庫が行う商工ローンはどういう事業者が対象なのか?
このような疑問をお持ちの方がいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで本記事では、銀行よりもスピーディーに受けられる商工組合中央金庫の商工ローンについて詳しく解説していきます。
融資の審査を通すコツも解説するので、ぜひ最後まで読んでみてください。
商工組合中央金庫とは?
商工組合中央金庫は政府と民間が共同で出資している株式会社で、は一般的には「商工中金」と略されています。
預金業務から融資、債券発行、国際為替、手形貸付など幅広い金融業務を行っています。
商工中金が扱うのは、法人や個人事業主だけでなく、個人にも預金などの銀行業務を行っています。
個人向けサービス
普通預金(総合口座)
定期預金
債券貯蓄
投資信託
保険業務
その他(遺言信託、遺産整理業務など)
法人・個人事業主向けサービス
預金
法人向けネットバンク
資金調達
資産運用
経営ソリューション(電子債権管理サービスほか)
国債業務サポート(外国為替サービスなど)
株主・投資家向けサービス
株式情報
株式の売買
その他(商工中金の投資に関する情報提供)
事業者が商工中金ローンを利用する場合は、指定する組合への加入が条件となっていますが、
個人で利用する際は組合への加入はなしで総合口座や定期預金口座を開設することが可能です。
「商工ローン」とは?
商工ローンとは、中小規模の事業者を対象とした融資を行う貸金業者、または一時的な運転資金などの融資を行う事業者金融のことをいいます。
特徴としては、銀行などの融資より金利は高いが、審査期間が短く事務手続きが少ないということが挙げられます。
個人への小口融資を行うのが消費者金融会社ですが、商工ローン業者は中小・零細企業や商店経営者などに小口の融資を行います。
商工組合中央金庫の「商工ローン」とは?
商工中金では、中小規模の事業者へ対し設備資金や運転資金など長期的な融資から、一時的なつなぎ金としての短期的な資金まで幅広い融資を行っています。
【ローンの名称】
商工中金「一般的な融資」
【融資の期間】
原則として設備資金15年以内(うち据置期間2年以内)、運転資金10年以内(うち据置期間2年以内)
【限度額】
最高 7億2,000万円
※ ただし、運転資金は、最高2億5,000万円まで
【利息(実質年率)】
1.3%~1.8%(基準利率)金融情勢により変更がありますので、窓口に相談のこと。
※ただし「借入条件」によっては特別利率が適用され、優遇が受けられると0.40%~1.15%で事業融資が受けられます。
【返済方式】
① 分割返済
② 期限一時返済返済期間は最長15年(運転資金の場合は10年まで)で、それぞれ2年の「据え置き期間」が設けられます ⇒ 据え置き期間の間は、返済不要。
【資金使途】
事業費用(設備資金・運転資金)
【貸し付け条件】
商工中金の株主となっている、中小企業と組合の構成員(※ 加入すべき組合については、本記事の前半を参照のこと)のみ利用できる。
【担保】
必要に応じて、担保が必要
【保証】
必要に応じて、担保が必要
【年会費】
無料
メリットとデメリット
メリット
・利息が低く、返済の猶予期間があるので負担が少ない。
・組合に加盟する分、審査が通りやすい。
・「セブン銀行」と「ゆうちょ銀行」のATMが使える。
・金額の大きい融資が可能。
デメリット
・指定組合への加盟しないと利用できない。
利用・申込方法
融資を受ける条件として、以下の組合に加盟していることが必須となります。
・ 中小企業等協同組合/事業協同組合
・ 事業協同小組合・火災共済協同組合
・ 信用協同組合・協同組合連合会・企業組合
・ 協業組合
・ 商工組合・同連合会
・ 商店街振興組合・同連合会
・ 生活衛生同業組合・同連合会・生活衛生同業小組合
・ 酒造組合・同連合会・同中央会
・ 酒販組合・同連合会・同中央会
・ 内航海運組合・同連合会
・ 輸出組合・輸入組合
・ 市街地再開発組合
必要書類
・本人確認書類(運転免許証や保険証、パスポート、写真付き住基カードなど)
・事業内容が分かる書類(会社案内など)
・決算書(3期分)
・事業計画書
・商業登記簿謄本
※設備資金にあてる場合は費用の内訳を明記した「見積書」が必要になります。
審査を通す3つのコツ
①相談内容を明確に
ローンの申し込みは相談時に今後の事業などについてどれだけ詳細に伝えられるかが重要になってきます。
事業計画や見通しなど、融資にいたるまでに複数回の相談や話し合いの時間が設けられるので話すべきことをあらかじめまとめておきましょう。
②必要書類・保証人の準備
商工中金ローンは「保障付き貸付」のため、民間の融資と同様に信用力と返済能力が求められます。
そのため返済能力があるということを判断してもらうための材料として必要書類などをあらかじめしっかりと準備する必要があります。
項目になくとも証明になるようなものがあるなら併せて用意するのが良いでしょう。
③年商は3億円以上、融資は3,000万円以上を目安に
商工中金ローンの審査は、ある程度経営の状況が良い企業に絞り込まれるので
目安として年商が3億円以上あれば、融資は3,000万円程度が受けられるでしょう。
申込方法
①申し込み相談
商工中金はネット申し込みには対応していないため、最寄りの商工中金本店または、支店で相談をする必要があります。
事前に電話で問い合わせをするのが良いでしょう。
②融資の申し込み
必要書類を融資担当者に提出して申し込みをします。
③審査
担当者に現在の経営状況やこれからの事業計画等を詳しく話し融資の検討が行われます。
④融資開始
ローン契約を結び「融資開始」となります。
担当者の指示に従って必要書類の記入や資金の受け取り手続きを行います。
まとめ
ここまで商工中金の商工ローンと融資の審査を通すコツを解説してきましたがいかがでしたでしょうか?
最後にまとめると
商工中金は、中小規模の事業者へ対し設備資金や運転資金など長期的な融資から、一時的なつなぎ金としての短期的な資金まで幅広い融資を行っている。
融資を受けるには指定組合への加入が必要であるが、融資額は最高で7億2,000万円(運転資金は、2億5,000万円まで)と金額が大きい融資を1.3%~1.8%の低い利息で受けることができる。
また、返済の猶予期間があるので負担が少ない。
融資を通すコツとしては「相談内容」を事細かく説明する必要があるので、事前に「必要書類・保証人の準備」をしっかりと行う。
「年商は3億円以上、融資は3,000万円以上」にすることで融資は通りやすくなる。
ということになります。
ただ、そもそも年商や融資の目安を超える事が難しい方や、審査を受けてもに落ちてしまったもいるかと思います。
一時的でも良いのでまとまった資金が早急に必要な場合もあります。
もしそのような状況に陥ってしまったらファクタリングをおすすめいたします。
ファクタリングは専門の業者に売掛債権を売却して現金化するというものなので、一時的なつなぎ資金として現金が必要な方には救いの手になるのではないでしょうか。
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