「信用保証協会」という中小企業や個人事業主の資金調達をサポートしている公的な機関をご存知でしょうか。
信用保証協会をうまく活用することで、お金を借りたい事業主だけでなく、貸す側の銀行のリスクを軽減できたり、そもそもの融資枠を大きくすることができるなど、様々なメリットがあります。
そのため、事業を続けるためにお金を借りる方の中で、信用保証協会を活用した借り入れを活用する方が増えてきています。
そこでこの記事では、信用保証協会から借り入れするために、融資審査を必ず通す3つのコツについて紹介していきます。
この記事を読むことで、信用保証協会を活用した借り入れのメリットと審査の通し方のコツがわかるので、安心して信用保証協会から借り入れができるようになります。
現在、事業を継続するために借り入れを行おうと考えている方にとって、かなり有益な情報となりますので、最後までご確認ください。
信用保証協会とは
まず、「信用保証協会」について説明します。
信用保証協会は、信用保証協会法(昭和28年8月10日法律第196号)に基づき、中小企業・小規模事業者の金融円滑化のために設立された公的機関です。
事業を営んでいる方が金融機関から事業資金を調達される際、信用保証協会は「信用保証」を通じて、資金調達をサポートします。 47都道府県と4市(横浜市、川崎市、名古屋市、岐阜市)にあり、各地域に密着した業務を行っています。
一般社団法人 全国信用保証協会連合会HP
とのことです。
わかりやすく説明すると、中小企業や個人事業主が事業資金を借り入れするときに、融資する側である銀行などの金融機関に対して、融資の保証を行う公的な機関です。融資の保証を行うことで、中小企業や個人事業主は銀行からお金を借りやすくなります。
中小企業や個人事業主は、事業資金の借り入れを行おうとしても、実績や信用がないことで融資の審査に落ちてしまい、借り入れできないケースがあります。
また、大企業と異なり、中小企業や個人事業主では事業規模が小さいことが多いので、銀行からすると融資したところで利益が出にくいです。そのため、銀行としても融資を実行しにくいという面もあります。
ですが、日本の99%は中小企業です。中小企業の借り入れが円滑に行われ、事業が拡大していくにより、日本社会全体が発展していくといっても過言ではありません。
信用保証協会とは、そのような中小企業や個人事業主の借り入れのサポートを行うことを目的として、公的に設立された機関です。
信用保証協会を通して融資を受けることで得られる3つのメリット
信用保証協会を通して融資を受けることで、多くのメリットがありますが、その中でも特に大きな3つのメリットをご紹介します。
メリット①:融資枠の拡大
→銀行から借り入れをする際に、「銀行とで完結する融資(プロパー融資)」と「信用保証協会がサポートする融資(保証付融資)」を併用することで、融資枠を大きくすることができる
メリット②:銀行融資の審査が通りやすくなる
→信用保証協会が借り入れに対する保証を行うので、銀行はリスクを抑えられ、その分審査が通りやすくなる
メリット③:担保がなくても利用が可能
→プロパー融資の場合は、不動産などを担保にしないと融資できないことが多いが、信用保証協会を通した場合は担保なしでも融資が可能
補足付きで解説していきます。
メリット①:融資枠の拡大
銀行からの融資の種類を大きく2つに分けると、「プロパー融資」と「保証付き融資」があります。
◆プロパー融資
銀行と借り入れする人だけでやり取りして、銀行融資のことです。信用保証協会は関わりません。
この場合、借り入れする側のメリットは、保証料がいらないことや、借り入れ金額に限度がない場合もあることが挙げられます。
銀行側のメリットは、自社で完結できるので手間がかかりにくいことや、保証料などの分を回収しなくて良いので効率がよいということが挙げられます。
◆保証付き融資
銀行と借り入れする人だけでなく、信用保証協会も関わる融資のことです。
この場合、借り入れする側のメリットは、審査が通りやすいことや、担保なしで借り入れができることなどが挙げられます。
銀行側のメリットは、貸したお金が返ってこなくても信用保証協会からお金を受け取れるので、リスクを抑えることができることが挙げられます。
保証付き融資の場合、融資額に制限があります。そこで、プロパー融資と併用することで、融資枠を拡大させることができます。銀行側としても、プロパー融資だけではないので、リスクを軽減させることができ、多額の融資も行いやすいということがあります。
メリット②:銀行融資の審査が通りやすくなる
プロパー融資とは異なり、信用保証協会が借り入れに対する保証を行うので、銀行はリスクを抑えることができます。そして、その分審査が通りやすくなります。
ですので、借り入れする側としては、銀行融資では審査が通らないと思っていたが、信用保証協会を活用することで意外と通ったということもあります。
融資を受けようと思った際に、一番直面する問題は、審査が通らないということです。この問題を解決できる手段としてみるだけでも、借り入れする側にとってかなりのメリットがあると言えるでしょう。
メリット③:担保がなくても利用が可能
プロパー融資の場合は、不動産などを担保にしないと融資できないことが多いです。銀行は貸し倒れのリスクをなるべくないようにしたいので、これは仕方がないと言えます。
ですが、信用保証協会を通した場合は、信用保証協会が担保のような働きをするので、借り入れする側で担保がなくても融資が可能になります。担保なしで融資ができるというのは、借り入れする側にとってはかなりハードルが下がるでしょう。
以上が大きな3つのメリットです。
信用保証協会を通した借り入れするための3つのコツ
ここまでで、信用保証協会を通して借り入れすることで、多くのメリットがあることを感じて頂けたと思います。
ですが、信用保証協会を通して借り入れするためには、信用保証協会の審査を通らなければなりません。その審査に通るために、実はコツが3つあります。
コツ①:信用保証を申し込む際に、既に取引のある銀行にお願いする
→銀行からの提案資料で、審査に通るかが大きく変わる
コツ②:銀行の担当者と連携し、保証が受けられやすくなるよう動いてもらう
→審査に通れば銀行もメリットがあるので、いかに連携して良い資料を作れるかが大事
コツ③:「企業概要欄」を埋め、事業計画書を添付する
→事業計画の内容でほぼ判断するため、ここを押さえておくのが重要
3つのコツについて、解説していきます。
コツ①:信用保証を申し込む際に、既に取引のある銀行にお願いする
預金取引がある銀行など、既に取引のある銀行に信用保証の申し込みをお願いすることが重要です。今まで全く取引がない銀行や、オフィスの近くではない銀行にいきなり融資を申し込んでも、銀行側は信用できないので本気で動いてはくれません。
ですので、まずはしっかり連携してもらうためにも、日頃から付き合いのある銀行に信用保証の融資を申し込みましょう。
銀行の担当者としても、日頃から付き合いがあり、会社の状況がわかっているところからの依頼であれば、サポートして融資を成功させようとなる可能性は高いです。
コツ②:銀行の担当者と連携し、保証が受けられやすくなるよう動いてもらう
信用保証の審査には、融資予定の銀行からの申込書類が必要で、その申込書類の出来によって、保証が受けられるかが決まると言っても過言ではないです。
ですので、銀行の担当者が、いかに保証を受けられるような申込書類にできるかが、審査に通るための鍵となります。
銀行側も信用保証付きの融資であれば、プロパー融資と異なりリスクが低いので、うまくいきやすいと考えるはずです。銀行は融資してなんぼの商売であることは間違いないので、担当者を味方につけましょう。
コツ③:「企業概要欄」を埋め、事業計画書を添付する
これは信用保証協会に直接申し込む場合に必要なケースとなりますが、申込書類の中の「企業概要欄」の余白をしっかり埋め、内容のある文章を記載することが重要です。
信用保証協会としては、申し込んでくるまであなたの会社のことを知らないケースがほとんどです。ですので、企業概要すらしっかり書かれていない会社の融資を保証することなどは到底できないでしょう。
企業概要をしっかり埋めて、今後どういった事業を展開していくのかを記載した事業計画書を添付して、自分の会社を信頼してもらいましょう。
また、事業計画書の書き方のコツとしては、希望が見える文面にしていきましょう。前半でマイナス面を、後半でプラス面を書くことで、全体的にプラスに転じていくようにしましょう。
ですが、数字が厳しいからと言ってウソを書いてはいけません。銀行も人が運営しているので、信用を無くしてしまったら審査落ちしてしまう可能性が高くなります。
具体的な数字をしっかりと記載し、今後の展望から貸す側にメリットを感じられるような書類を作成していきましょう。
以上です。いかがだったでしょうか。
この3つのコツを押さえていただき、ぜひ信用保証協会を通した融資を活用してみてください。
まとめ
この記事では、信用保証協会を通した融資のメリットと、信用保証協会の審査に通るための3つのコツを紹介しました。3つのコツを駆使して、信用保証協会を通した融資にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ですが、
・タッグを組める取引銀行がいない
・なるべくスピーディーに資金調達をしなければならない
・事業計画書が練れておらず審査に落ちてしまった
という方がいましたら、融資以外の資金調達方法を検討してみてはいかがでしょうか。
世の中には、融資以外の資金調達方法というのも実は存在します。もちろんメリット・デメリットがありますが、資金調達を行う上で不安がある場合に使えるものもあります。
そこで、資金調達を行う上での不安要素について書き出してみました。
・審査が易しくないと資金調達できないと感じる
・即日入金でないと資金繰りが厳しい
・銀行には既にいくつも融資を断られてしまった
・赤字のため、そもそも融資は厳しいと感じている
・税金を滞納している
上記に一つでも当てはまる方がいましたら、「ファクタリング」を検討されてはいかがでしょうか。
銀行融資が通らなかったのはもちろんのこと、信用保証協会を通した融資も審査落ちしてしまった方々の資金調達を可能にした手段がファクタリングです。
ファクタリングは手数料が高いというデメリットがありますが、その分審査が通りやすく、業者によっては即日入金も可能という大きなメリットがあります。
ファクタリングが気になる方は、まずはファクタリング業者の一括査定を利用するのがお勧めです。たくさんのファクタリング業者がいて選びきれない中で、あなたに合うファクタリング業者をピックアップできます。
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