経営が苦しい中小企業においては、融資の継続や追加融資のために、今後経営が問題なく行えることや事業が上向いてくるということを示す必要があります。
そこで活用できるのが「経営改善計画書」です。
今回この記事では、経営改善計画書の書き方をわかりやすく解説します。
この記事を見ることで、経営改善計画書の書き方がわかるようになるので、効果的な経営改善ができるようになります。
経営改善計画書の内容とメリットについて
まず、経営改善計画書についての解説をします。
経営改善計画書の構成
[1]自社の現状説明
経営理念や経営方針のほか、計画の実施状況を数字で示し、事業の概況やビジネスモデルについての説明を行うもの
[2]資金繰り表
一定の区分、科目に基づき、一定期間のすべての現金収入と現金支出を分類・集計し、現金収支の動きや現金過不足の実態などを把握できるような表
[3]収支計画表
今後どのような収支が予想されるのかを示す書類。過去の実績と、今後予想される収支を合わせて記入することが多い
[4]経営改善の具体的取り組み(行動)内容
今後、どのような経営改善を行うのかなどの具体的な行動内容を示すもの
[5]今後の課題(3年程度)
経営改善に向けた今後の努力目標と課題についてまとめたもの
経営計画改善書の構成は上記となります。あくまで一例ですので、自分の会社に合うように作成していく必要があります。
経営改善計画書を作成するメリット
経営改善計画書を作成するメリットについては、以下の通りとなります。
経営改善計画書のメリット
・業績の改善(売り上げ増加、コスト削減)
・金融機関や取引先からの信頼が得られる(信用の確保)
・従業員の持ち分法や生産性が高まる
・金融支援の更改が受け入れられる(返済条件が緩和される等)
メリットは以上です。最大のメリットは、金融機関からの信用を確保できるところにあります。金融機関からの信用が得られなければ、融資打ち切りや追加融資に対して厳しくなるなど、経営状態がさらに悪化してしまう可能性が出てきます。
経営改善計画書を作成することで、「今後、問題なく経営し続けられます」ということを具体的な計画に落として、見える化するところに意義があると言えます。
経営計画改善書の書き方 3つのコツ
では、本題の「経営計画改善書の書き方 3つのコツ」について、解説していきます。
経営計画改善書の書き方 3つのコツ
コツその(1) 債務超過を10年以内に解消しているかどうか
コツその(2) 15年までに、全債務を返済できるかどうか
コツその(3) 売上や利益について、目標の80%以上が達成できるかどうか
以下に詳しく説明します。
コツその(1) 債務超過を10年以内に解消しているかどうか
債務超過を解消しているかどうかというのは、かなり重要なポイントになります。そもそも債務超過の場合、何か改善していかないと会社は厳しい状態のままです。
債務超過をすぐ改善するというのは難しいことですが、一つの区切りとして10年を目処に解消するように改善計画を立てていきましょう。
債務超過を改善するということは、企業の格付けや自己資本比率を上げることになるなど、経営改善において大きな意味を持ちます。
また、資産よりも債務が多すぎる場合、銀行などの金融機関からの借り入れは望めません。金融機関としても、倒産する可能性が高い企業に対して、融資の審査を下ろすわけにはいきません。
いざというときに備えるという意味でも、債務超過を改善するための計画を具体的に立てて実行することは重要です。
コツその(2) 全債務を15年以内に返済できるかどうか
コツ(1)と被る部分もありますが、全債務を15年以内に返済できるように計画を立てていきましょう。
債務超過の改善や全債務の返済を行うことは、企業の評価を上げる一番と近道と言えます。企業の評価が上がれば、金融機関からの融資を取り付けることや取引先からの信用も上がり、経営状態は更に上向きやすくなります。
また、必要に応じて金融機関に返済の交渉を行うことで、より良い条件で経営をしていくことが可能になります。交渉内容としては、月の返済額を減らすことや融資額を増やすこと、返済期間の延長、金利を下げるなどがあります。
このような資金繰りの改善によって、自己資本比率を大幅に上げることが可能です。
金融機関との交渉の中では、シビアな話も出てきます。それは従業員のリストラ等です。必要に応じて、このようなことも考えていかなければなりません。
コツその(3) 売上や利益について、目標の80%以上が達成できるかどうか
コツ(1)と(2)で債務を解消しながら、コツ(3)では売上や利益について、立てた目標の80%は必ず達成するようにしていくことが重要です。
もちろん目標自体を達成した方が良いのですが、最低限というラインが目標の80%と見られていることが多いです。そのため、このラインはなんとしても達成していきましょう。
売上や利益を上げるためには、無駄な資産や借り入れ自体の圧縮をしつつ、売上や利益を追っていくことで、自己資本比率を上げていくことができます。
以上となります。どれも重要な話ではありますが、これらが計画倒れにならないように実行していくことが最も重要です。
必ず再現できる精度の高い経営改善計画書を作成することで、格下げを受けることなく、金融機関との関係を保つことができますので、ぜひ取り掛かってみてはいかがでしょうか。
まとめ
この記事では、経営改善計画書の書き方をわかりやすく解説しました。経営を改善したい方は、ぜひチャレンジしてみると良いと思います。
ちなみに、
①赤字決算
②事業計画を立てるが、売上の目処が立たない
③信用がないため、そもそも借り入れできない(金融ブラックなど)
という方は、経営改善計画書の作成と並行して、必要な時にすぐできる資金調達方法も視野に入れておいた方が良いと思います。なぜなら、経営が改善していった先でも倒産してしまうことは十分に考えられ、その要因となるのがキャッシュがないという状況だからです。
また、上記①〜③に当てはまる場合、基本的に融資などの審査は通りません。
ですが、融資が厳しい場合でも、他にも資金調達方法は存在します。
そこで、融資が厳しい場合によくあるケースを書き出してみました。
・担保や保証人を用意できない
・信用がないため借り入れできない(金融ブラックなど)
・税金を滞納している
・即日入金でないと資金繰りが厳しい
・銀行には既にいくつも融資を断られてしまった
・赤字のため、そもそも融資は厳しそうだ、、と感じている
上記に一つでも当てはまる方がいましたら、「ファクタリング」を資金調達方法の一つとして検討されてはいかがでしょうか。
融資など全くうまくいかなかった方々の資金調達を可能にした手段が、ファクタリングです。
ファクタリングは手数料が高いというデメリットがありますが、その分審査が通りやすく、業者によっては即日入金も可能という大きなメリットがあります。
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