ファクタリングって違法?怪しい?違法業者を判断するコツ

ファクタリングって違法?

「ファクタリングってなんかちょっと怪しい」
「ファクタリングは違法だって聞いたことがある」

これまでファクタリングを利用したことがない方の中には、「ファクタリングは怪しい」というイメージを漠然と持っている方もいるかもしれません。

確かにファクタリングとされた契約が違法行為であったという判例も少なくありませんが、きちんとルールに従って結ぶファクタリング契約に違法性はありません。

ファクタリングは合法です。

ではなぜ、違法というイメージがあるのか、実際どのような違法行為があったのかなどに関して解説していきたいと思います。

ファクタリングは違法か合法か

近年利用する企業も増えているファクタリングという資金調達法は、完全に合法な契約です。

ファクタリングにはいろいろな種類がありますが、その基本となるのは「債権譲渡契約」であるという点。債権を他社に譲渡するということ自体に違法性はなく、ファクタリングも合法な契約ということになります。

まずは、ファクタリングの種類や仕組み、そして流れなどを紹介していきましょう。

ファクタリングの種類

ファクタリングとしてもっともメジャーなのが「債権買取型ファクタリング」です。

ファクタリングを利用する企業が、手元にある売掛債権をファクタリング会社に譲渡し、売掛金の早期現金化を図るという方法です。

債権買取型ファクタリングには、「2社間ファクタリング」「3社間ファクタリング」があります。

2社間ファクタリングはもっとも利用企業が多い形のファクタリングで、ファクタリングを希望する企業と、ファクタリング会社の2社の間で契約を交わす方法です。

2社間ファクタリングのメリットとしては、希望する企業の独断で契約できるため、契約から現金化までのスピードが早いという点が挙げられます。通常でも申し込みから現金化まで2~3日程度、最速では申し込み当日に現金化が可能な方法となります。

また、取引先に知られることなく契約ができることもメリットと考えていいでしょう。

デメリットはやや手数料が高いという点。2社間ファクタリングの手数料相場は10~30%程度と言われており、この後紹介する3社間ファクタリングよりも相場は高くなります。

3社間ファクタリングとは、ファクタリングを希望する企業とファクタリング会社に加え、売掛先である取引先も含めた3社の間で結ばれる契約です。

3社間ファクタリングのメリットは、何より手数料相場が安いという点。3社間ファクタリングの手数料相場は1~9%と言われており、2社間ファクタリングよりも安い手数料で契約が可能です。

デメリットは、3社が契約に絡むため、どうしても時間がかかってしまうという点や、取引先にもファクタリングの利用が知られてしまうという点でしょう。ファクタリング自体は合法ですが、ファクタリングを利用するということは、資金繰りが厳しい会社であるというイメージを取引先に与えてしまうため、今後の取引に影響が出る可能性があります。

ファクタリングはこのほかにも、保証型ファクタリング、将来債権ファクタリング、医療ファクタリング、国際ファクタリングなどがありますが、原則として債権を譲渡するという点では同じ合法な契約となります。

債権買取型ファクタリングの流れ

ファクタリングというものの種類に関して解説してきましたが、そのファクタリングの中でもっともメジャーな、債権買取型の2社間ファクタリングに関して、その流れを簡単に説明していきましょう。

  1. 売掛債権をファクタリング会社に持ち込む
  2. ファクタリング会社は審査を行い、契約条件を提示する
  3. 契約条件に問題がなければ契約
  4. 契約後ファクタリング会社から現金が入金される
  5. 売掛金入金日に取引先から入金がある
  6. 入金された売掛金をファクタリング会社に送金して契約完了

これが簡単な流れです。

ファクタリングを利用する企業は、まずは売掛債権を持ち込み審査を受けます。審査と言っても金融機関の融資審査と比較すればその基準は緩く、比較的通りやすい審査となります。

審査の結果、ファクタリング会社は契約をするかしないか、するとすれば手数料はどの程度かという判断をします。契約できると判断された場合、その契約条件に問題がないと利用企業が判断すれば契約が行われます。

債権譲渡の契約が締結すると、ファクタリング会社から契約内容通りの現金が利用企業に入金されます。

後日、利用企業の口座に、取引先から売掛金が入金されます。債権こそ譲渡されますが、入金口座は変更されませんので、売掛金は一度利用企業の口座に入るわけです。

とはいえこの売掛金を受け取る権利を持つのはファクタリング会社のため、利用企業は入金された売掛金をファクタリング会社に送金する必要があります。この送金が完了すれば契約は完了となります。

ファクタリングの流れを見ていただければ分かる通り、違法性のある部分は一切ありません。つまりファクタリングは違法ではないということになります。

違法と判断されるファクタリングとは?

とはいえ、ファクタリング契約が違法であると裁判で判決が出た例は数多くあります。では、なぜ違法という判決が出るのか。

ここではファクタリング契約で違法と判断されたケースの中から、数が多いケースを2つ紹介しましょう。

リコース契約のファクタリング

ファクタリングの契約は基本的にノンリコース契約となります。ノンリコース契約とは、償還請求権のない契約となります。

償還請求権とは、もし売掛金が未払いとなった場合、ファクタリングを申し込んだ企業が売掛債権を買い戻さなければいけないというもの。つまり、売掛金の未払いリスクを利用企業が負うという契約です。

ファクタリングという契約において、利用する企業は手数料を支払うというマイナスを請け負うものの、その代償として売掛金を入金日前に受け取れます。一方ファクタリング会社は、売掛金未回収のリスクを背負う代償として、手数料を受け取る形になります。

これが健全な契約の形であると考えた場合、償還請求権がある契約というのはファクタリング契約ではないということになります。ファクタリング会社は何のリスクも無く手数料を手にするのみだからです。

償還請求権つきの契約、いわゆるリコース契約はファクタリング契約ではなく、売掛金を担保とした貸金契約であるというのが法的判断。

貸金業者登録をしていないファクタリング会社が貸金契約を行ったということで、貸金業法違反という違法判決が出ることになります。

給与ファクタリング

こちらは現在はあまり見かけなくなった契約ですが、かつては個人に対し、毎月の給与を「給与債権」と見做した給与ファクタリングというものがありました。

この給与ファクタリングに関しては、すでに裁判でファクタリングではなく貸金契約であるという判例がいくつも出ており、そのため現在では給与ファクタリングを行う業者は激減しています。

こちらの場合でも、問題となったのは貸金業者登録をしていない会社が、貸金契約を結んだという点となります。

違法なファクタリング会社が存在する理由

上で違法と判断されたファクタリング契約の例を紹介しましたが、どちらも問題となったのはファクタリング会社の方。しかもどちらも貸金契約を結んだことが違法行為と判断されています。

なぜこのようなことが起こるのか。その理由を簡単に紹介していきましょう。

ファクタリングに対する法整備が整っていない

ファクタリングが日本国内で誕生したのは1970年代と言われていますが、実際に利用が広まったのは2000年代以降。まだ歴史が浅い資金調達法といえます。

そのため、ファクタリングに対する法整備が整っておらず、これが違法業者を増やしてしまっている1つの原因となっています。

企業に対しお金を貸す、いわゆる貸金契約に関しては、貸金業法という法律があり、上限金利も法律で定められていますし、何より貸金業を開業するには貸金業者登録をする必要があります。

このように貸金業に関してはある程度法整備がされているため、闇金業者がいるといっても、比較的簡単に見抜くことが可能になっています。

一方ファクタリングに関しては、ファクタリング専門の法律というものが存在しません。そのためファクタリング業を開業しようとした場合も、特に免許の取得や許認可申請は不要となっています。

そのため一部違法行為を行う業者も、表向きはファクタリング会社として開業し、実は闇金業者ばりの悪徳な商売を行っているという側面があります。

今後ファクタリングに関する違法行為が増えていくようなことがあれば、ファクタリング専門の法律というものができるかもしれませんが、現状ではその法整備が追いついていない状況にあります。

違法なファクタリング業者と関わらないために

ファクタリング業界には、違法行為を働く違法業者がいることは間違いありません。では、これからファクタリングを利用しようと考えている方が、こうした違法業者と関わらないためにできることを考えておきましょう。

事務所の所在地を確認する

まず注目したいのが、ファクタリング会社の所在地です。HPやチラシなどにしっかりと住所が記載されているどうかを確認しましょう。

違法業者の場合、事務所は持っていても公開していない、もしくは事務所すらないというケースもあります。

また、記載されている住所をネットなどで調べて、企業が入るようなビルが建っているのか、レンタルオフィスではないかなども確認しておきましょう。

住所と同時にチェックしたいのが電話番号です。

まっとうなファクタリング会社であれば、受け付けの電話番号があって然るべきですが、一部違法業者の場合、固定電話を引いていないというケースもあります。もちろん連絡先が固定電話ではなく、携帯電話の番号になっているような業者も違法業者の可能性が高くなりますので、関わらないようにしましょう。

担当者の対応に注目する

電話や窓口などで担当する担当者の対応にも注目です。

通常のファクタリング会社であれば、顧客対応をする社員に対しては、しっかりとした社員教育を行い、顧客に不信感を与えないのはもちろん、むしろ信頼してもらえるような社員を配置します。

しかし、違法業者の多くはこうした社員教育を行いません。一見丁寧な言葉遣いでも、ところどころ不信感のある言動をしたり、こちらの質問に誠実に答えずにはぐらかすようなことを繰り返す場合は、あまり信頼できるファクタリング会社とは言えません。

一番わかりやすいのは、不明点に関して細かく質問することです。

ファクタリングの仕組みや、契約に関することなど、実際には理解しているような簡単な部分を質問したとき、誠実に回答するかしないかで、社員教育が行われているかどうかは判別できるかと思います。

契約書の不明点は解消しておく

最後に重要なのが契約書の内容です。

違法業者の作成する契約書には、どこかに利用者が不利を被るような項目が記載されているケースが目立ちます。後になってその点を指摘しても、契約書に書いてあり、それにサインしたのはあなただと言いくるめるのが違法業者の常套手段です。

ファクタリング契約の契約書は、大きなお金が関わる重要な契約書です。隅々までしっかりと読み、少しでも不明点があるようであれば、しっかりと担当者に確認をして、納得の上でサインするようにしましょう。

まとめ

ファクタリングという資金調達法は合法な契約であり、きちんとルールに従って契約する以上、違法性はまったくありません。

しかし、そんなファクタリングの世界には、違法業者が存在しているのは事実です。

ファクタリングを利用する側ができる対策は、こうした違法業者と関わらないこと、契約を行わないことです。

違法業者と関わらないためのチェックポイントはいろいろとありますが、おすすめは、ファクタリングを利用する際、必ず複数の会社に申し込み、それぞれ条件を提示してもらうことです。

ほかのファクタリング会社の条件と比較することで、違法業者が怪しいということに気づきやすくなりますので、特に初めてファクタリングを利用するという場合は、複数社に相談を持ちかけるようにしましょう。