お金の知識ゼロからのスタート!ファクタリング入門

お金は必要だけど、今まで特に勉強してこなかったしよくわからない、そう思っているあなた!

お金のことって、なかなか複雑で難しいですよね?

でも大丈夫! 今回の記事では、お金の世界に関する知識が無くても手軽に始められる「ファクタリング」についてご紹介します。いくつかのステップを踏んで、あなたも今日からファクタリングの世界に飛び込んでみましょう!

0から学ぶファクタリングの基礎知識

ファクタリングをとても簡単に説明すると、未払いの売掛金を売ってお金に変える仕組みです。

まだちょっとわかりにくいですね。
例えば今受けている仕事の支払があるのが3ヶ月後だとします。この支払いの約束を売掛債権とも言い、これは他人に売ることができます。これを債権譲渡と言います。

仕入れや給料の支払いなどのために、入金を3ヶ月待つ余裕がないときにこの売掛債権を、もっと早く入金してくれる会社に売ります。そうすると手数料分だけ引かれた現金が、元々の支払日よりも早く手に入ります。

これがファクタリングの大まかな仕組みで、この仕組みを専門に取り扱っている会社はファクタリング会社と呼ばれています。

どんな方法がある?急ぎでお金が必要なとき

急いでお金が欲しいというとき、ファクタリング以外に方法はないかというとそんなことはありません。ここでは、いわゆるスピード融資と言われるものについて見ていきましょう。

これは申込から入金までの期間が比較的短い融資のことで、ファクタリングは厳密には融資ではないのですが(※後述します)、スピード融資を必要とする人の選択肢として頻繁に登場します。では、通常、スピード融資にはどのようなものがあるでしょうか?

デットファイナンス

最も一般的な方法が借金です。デットファイナンス=負債を増やすと言う意味です。

どんな融資でも大なり小なり返済の義務が発生します。
銀行などの金融機関からの融資、自治体からの融資、社債やビジネスローンなどがここに当てはまります。対応が比較的早いのは手形貸付、ビジネスローンあたりです。

アセットファイナンス

今持っている物を売って現金化する方法です。

メルカリが頭に浮かびました? 安心して下さい、概ね間違ってないです。
アセット=資産、アセットファイナンス=資産を現金に換えることです。
ファクタリングの他、手形割引などがあります。形式によっては返済義務が発生します。

不動産など固定資産の売却、事業の売却なども該当しますが、こちらは時間がかかります。

エクイティファイナンス

ファンドや、個人の投資家に自社の株式を買ってもらうなどしてお金を得る方法です。

エクイティ=資本でエクイティファイナンスです。援助してもらったお金(出資)に対する返済義務はありませんが、あまり株式が偏ると経営に口だしされる可能性が高くなってしまいます。
株式を買ってもらうには上場が必要など、そもそも基本的に時間がかかるのでこの記事では除外します。

初心者でもわかる、スピード融資「それぞれの違い」

上で述べた中でスピード融資として使える手段は、手形貸付、ビジネスローン、ファクタリング、手形割引の4つでした。次はこれらの違いを紐解いていきましょう。

返す?返さない?

手形貸付、ビジネスローンは最初にお話しした借金にあたります。借入とも言って、必ず返さなければならないお金ですね。

ファクタリングと手形割引は実はかなり似ていて、どちらも未来の請求書を現金に換える仕組みです

では同じか、と思うとそうではなくて、この2つは、未来の請求書がいざ期日になっても支払われなかった場合に違いがでます。

手形割引では、支払いがなかった請求書(不渡手形)は買い戻さなければいけません。このリスクがつきまとうため手形割引はアセットファイナンスに分類されながらも、借入にあたるという、とてもややこしいタイプです。

ファクタリングはどうかというと、こういった売却後のリスクはなんとファクタリング会社が背負ってくれるので基本的に買い戻しはありません。

自分が審査対象か、取引先が審査対象になるか…スピード融資の審査の通りやすさ審査が厳しいんじゃない?

実は、審査が通りやすいかどうかは、審査の対象がどこになるかでだいぶ変わってきます。

審査が厳しい、と言われるのは大抵、融資を利用したい企業自体が審査される場合です。今現在、お金が足りてないところが審査の対象になってしまうわけですから、厳しいのも頷けます。手形貸付、ビジネスローンは利用する企業の支払い能力が主な審査対象です。

対して、ファクタリングと手形割引では、“利用する企業の取引先”が審査対象となります。
どうしてかというと、ファクタリングも手形割引も、売掛債権=未来の請求書を買い取るので、その請求書がきちんと支払われるか=取引先がきちんと支払うかどうか、を重視するわけです。

なので、後者2つ(ファクタリングと手形割引)は比較的審査が通りやすいと言われています。

ファクタリング、どういう仕組みになってるの?

手形貸付、ビジネスローンには返済義務があり、審査は厳しめ。
手形割引は審査は易しい方ですが、万が一取引先が倒産したりなどで支払いができなくなったとき、買い戻しのリスクがあります。

ではなぜ、手形割引と似た仕組みのファクタリングでは買い戻しの必要がないのでしょうか?

ファクタリングの仕組みをもっと詳しく見てみましょう。

ファクタリングの具体的な仕組み

一般に「ファクタリング」とは、事業者が保有している売掛債権等を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービス(事業者の資金調達の一手段)であり、法的には債権の売買(債権譲渡)契約です。
(引用元:金融庁https://www.fsa.go.jp/user/factoring.html)

とっても難しい言葉だらけになりました。かみ砕いてご説明します。

先ほどの例えにもだしましたが、今A社が受注しているB社の仕事の支払日が3ヶ月後だとします。
ところが、この仕事のために今必要な仕入れをするためのお金が足りません。もっと早く、1ヶ月とかできれば1週間とかでお金が欲しいA社は、ファクタリング会社にB社払いの請求書を売りに行きます。
ファクタリング会社は、B社が3ヶ月後にきちんと請求書の支払いができるかどうかを審査し、大丈夫そうだなと判断したら、請求書から回収リスクに見合う手数料を引いた分のお金をA社に支払います。

これをファクタリング契約といいます。

償還請求権有りか無しか

さてここからが大事なところです。

ファクタリング会社は手数料をもらう代わりに、万が一B社が支払えなかった場合の損害をA社に代わって引き受けてくれるのですね。
これをノンリコース(償還請求権無し)ファクタリングといいます。一般的なファクタリング会社が契約を結ぶ場合、ほとんどがこのノンリコースファクタリング契約になります。
償還請求権を保持したままの契約はウィズリコースファクタリングと言いますが、これが許されるのは銀行などの貸金業登録をしている機関だけです。
何故かと言いますと……ウィズリコースファクタリングって何かに似てませんか?

そう、手形割引です。

償還請求権有りのファクタリングは手形割引と同じく返済の可能性があるため借入扱いになり、一般のファクタリング会社では取扱ができません。

もし、銀行でも消費者金融でもない、一般のファクタリング会社からこのウィズリコースファクタリング契約を持ちかけられたら用心してくださいね。後述する偽装ファクタリングである可能性が高いからです。

ここに気をつければ安心!ファクタリングの注意点

契約内容を確かめよう

ファクタリングの魅力はスピードもそうですが、ノンリコースですっきりと終わる点でもありますね。
ですが銀行他、金融機関が運営しているファクタリング会社ではウィズリコース契約となってこの恩恵が受けられない場合があります。

それから、ファクタリングは手数料がそこそこ高めに設定されています。
契約するファクタリングの種類によって変わりますが大体1~20%と思っておくといいでしょう。ファクタリング会社がリスクを引き受けるためのものですから仕方がありません。
と言っても、1~20%って結構開きがありますよね?

つまり、契約の仕方によってはだいぶ安くしてもらえる可能性があるんですね。

ファクタリングの種類

ここでいう種類とは、ファクタリングを誰と誰の間で契約するか、ということです。
もう一度、A社とB社に登場していただきましょう。

まず、A社がファクタリング会社とだけ契約する場合。
これは2社間ファクタリングと言って、ざっくり説明すると下のようになります。

1:A社がB社払いの売掛債権を売却
2:ファクタリング会社がA社に支払い
3:本来の決済期日、B社がA社に入金
4:A社がファクタリング会社に支払い

もし、3で入金されたお金をA社が支払わないとファクタリング会社は大損害です。

あるいは、何らかの事情でB社が支払えなかった場合も同様にファクタリング会社が損をします。

このリスクがあるために2社間ファクタリングは手数料が最も高く10~20%となるわけです。
ちなみに、A社が故意に支払わないのは当然ですが、詐欺にあたりますので止めましょうね。

次にA社と、ファクタリング会社と、B社で契約をする場合。
こちらは3社間ファクタリングと言います。同様に流れをを見てみましょう。

1:A社がB社払いの売掛債権を売却
2:ファクタリング会社がA社に支払い
3:本来の決済期日、B社がファクタリング会社に入金

工程がひとつ減ってよりシンプルになりました!

取引先であるB社にあらかじめファクタリングの承諾を取っておくため、少なくともB社に不測の事態が起きない限りファクタリング会社はちゃんとお金を回収することができます。

A社にしてみればB社との関係に影響が出る心配はありますが……手数料はなんと1~9%にまで下がりますので信頼関係のある会社間なら断然お得です。

請求書の金額以上の現金化はできない

ファクタリングで現金化できるのは、請求書の金額-手数料の額だけです。
あくまで売却なので増やすことは出来ません。

つまり、むやみに使い倒していると手数料でどんどん目減りしてしまいます。

偽装ファクタリングに注意

最後は、偽装ファクタリングへの注意です。
償還請求権の項でもご説明したように、一般のファクタリング会社が取り扱えるファクタリング契約は基本的にノンリコース=償還請求権無しの契約です。
契約の際はこの部分をよく確かめて下さいね。

他にも手数料が先ほどの相場から大幅に外れていたり、担保や保証人を要求されたり、通帳や銀行印を預けるように言われるなど、これはちょっと違うんじゃないかと思ったらその時点で契約を断りましょう。

下記のホームページでも注意喚起がだされていますので参考にして下さい。

金融庁:https://www.fsa.go.jp/user/factoring.html
日本貸金業協会:https://www.j-fsa.or.jp/topics/association/dark_finance.php

まとめ

いかがでしたか?
ファクタリングのことが少しおわかりいただけたでしょうか。

比較的新しい資金調達の仕組みですが、さまざまな融資に替わって小回りのきく手段として広く知られつつあります。
あなたの可能性を広げる心強い味方として、是非柔軟に使いこなしてみてください。

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