自己資本比率ってどのくらいが良いのか?
融資の際に審査では何を見られているのか?
このようにお考えの方がいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、自己資本比率の役割と目的、融資審査で金融機関がどういったところを重視するのか3つのポイントについて詳しく解説していきます。
事業の見直しや改善をする上でも参考になると思いますので是非最後まで読んでください。
これれさえ見ればわかる!自己資本比率について
自己資本比率とは?
自己資本比率とは、総資本に対して自らが出した資本がどのくらいあるのかを表した比率をさします。
融資を申し込んだとき、金融機関が審査をする上で初めに見られ、そして最も重要視されるのがこの「自己資本比率」になります。
事業をする上で自己資本比率が高ければ良いとされています。
自己資本比率が高い企業ほど借入や融資などが少ないということなので安定した経営を行っていると見なされます。
そのため自己資本比率が40%以上ある企業は、金融機関からの融資がおりやすくなります。
自己資本比率と総資本について
自己資本比率を割り出す上で理解しておかなければならないのは総資本についてです。
総資本は、以下2つのの要素によって構成されています。
総資本を決定する2つの要素
①他人資本
銀行など他人から借りた資金など、返済の必要がある資本のこと
②自己資本
株主からの出資金のほか、自己株式、準備金、余剰金など「返済不要な資本」のこと
「自己資本」は、この総資本から「他人資本」を引いたものです。
そして、貸借対照表における「資産の部の合計」に値する総資産で割り、100を掛けることで「自己資本比率」が求められるのです。
自己資本比率の求め方
自己資本比率=((総資本-他人資本)÷総資産)×100
経営者の方は自分の会社、起業を目指してる会社員の方は現在お勤めの会社の「自己資本比率」計算を一度計算してみるのをおすすめします。
自分の会社が今後、安定した経営を行っていけるのか?
自分が勤めている会社は今後、ずっとい続けられる会社なのか?
自己資本比率を知ることで事業の見直しや起業・転職などを決める一つの指標になるかと思います。
自己資本比率から何が分かるのか?
上記項目でも少し触れましたが、自己資本比率から分かることは以下の2つになります。
・ 自己資本比率が低い
負債が多いので財務基盤の脆弱性が疑われる
・ 自己資本比率が高い
負債が少ないので経営が健全で安定性がある
国内で資本金が1,000万円以上ある企業の平均自己資本比率は33%です。
ただし、中小企業における自己資本比率の平均はやや低くく、資本金3億円以下の製造業は13.1%、資本金5,000万円以下のサービス業は16.7%、小売業になるとわずか7.1%にまで低下します。
自己資本比率は経営のバロメーター
自己資本比率は事業の安定性を示すバロメーターとして見ることができます。
自己資本比率が低いということは、自分で資金を集める力がないと判断されてしまいかねません。
また外的要因により資金繰りが急激に悪化する可能性や会社経営に不安が生じることも考えられます。
なぜ融資の審査で自己資本比率が見られるのか?
スコアリングに関与する
銀行が個人や企業を問わずに融資等を行う場合「スコアリング」によって、融資をしても良いか判断をします。
その際に企業側へ対して様々な書類の提出を求めます。
その提出された決算書によって格付けを行い融資をしていい企業であるかどうかを決めています。
スコアリングとは?
スコアリングはスコアリングシートと呼ばれる点数表を用いて、企業側が提出した決算書に点数を付ける仕組みのことをいいます。
このスコアリングにより企業の格付けが行われ、融資の有無を判断する評価を付けます。
格付けが良い(点数が高い)企業であるほど優遇待遇され、迅速かつ低金利で希望通りの融資が受けられることができます。
またスコアリングは市場動向、経営者や経営の状態、従業員、競合状態、株主の状況など多角的に見て格付けをしています。
スコアリングで高評価を得る方法
スコアリングは以下の3つを改善することで、格付けや自己資本比率を高めることができます。
企業の格付けを上げる方法
・収益性
・財務体質
・経理処理
各項目について、簡単に解説をしておきます。
収益性
収益性の改善を行うことで格付けを上げることが可能です。
具体的には、以下の方法を実行する必要があります。
① 固定費の削減
② 限界利益の改善
固定費を削減として、社内システムの見直しを行うのもひとつの手段です。
社員用の携帯電話を格安SIMで統一したり、基幹ソフトの見直しなどできることは意外とたくさんあります。
その他にも商材を取り扱っている企業であれば仕入れ先の見直しなどを行うなどをして削減できるところは削減していくのが良いでしょう。
財務体質
以下の2つを行うことで財務体質を改善し格付けを上げることが可能です。
① 資産、負債バランスの見直し
② 自己資本比率の改善
資産や負債のバランスとは、回収の難しい受取手形や売掛金の回収について見直すほか、短期借入金の返済を長期借入に変更するなどの方法があります。また、役員借入によって『銀行返済を先に解消しておく』などの方法も、財務体質の改善には有効となります。
経理処理
経理処理を改善することで格付けを上げることが可能です。
営業利益がちゃんとあるかどうかを見直し、償却資産の資産計上や倒産防止共済の掛け金の資産計上できているか、経費を経常的な項目として処理できているかなど、細かな見直しが、財務体質の改善になります。
金融機関が融資の審査をする時に見られる3つのポイント
銀行などの金融機関から融資を受けるときの審査基準についてご説明します。
金融機関は以下3つの項目を重視します。
・会社および事業の財務状況
・融資希望額、事業資金の使途
・返済能力の有無やスケジュール
詳しく解説していきます。
1.会社および事業の財務状況
金融機関が最も重視するポイントは損益計算書や賃貸貸借表などの決算書に記載されている財務状況についてです。
損益計算書
∟売上総利益
∟営業利益
∟経常利益
賃貸貸借表
∟預金
∟売掛金
∟在庫
∟買掛金
∟純資産
具体的には上記の内容が主に見られる部分です。
これを元に財務内容が健全であるか判断されます。
2.融資希望額、事業資金の使途
法人が受けられる銀行融資は、以下の2種類があります。
・設備資金
事業に関わる資産性のある設備を購入するための資金
社用車、設備機器、PCやオフィス機器など
・運転資金
会社を経営するために必要な資金
事務所家賃、水道光熱費、通信費など
設備資金は購入するものの見積書を提示することで使途を伝えることは可能ですが、運転資金は明確に提示することが難しい場合もあるので融資希望額と使途の関連性が明確にわかる書類などを準備して伝える必要があります。
3.返済能力の有無やスケジュール
財務状況や融資希望額、資金使途に加えて返済の見通しを示すことも、銀行融資に審査において重要な項目となります。
いつまでにどのくらいの額を何回で返済できるか?
あらかじめ用意して提示する必要があります。
まとめ
ここまで自己資本比率とは金融機関が融資の審査をする時に見られる3つのポイントについて解説してきましたがいかがでしたでしょうか?
最後にまとめると
自己資本比率は総資本に対して自らが出した資本がどのくらいあるのかを表した比率のことをいい40%以上ある企業は、金融機関からの融資が受けやすい。
資本には、銀行など他人から借りた「他人資本」と株主からの出資金、自己株式、準備金、余剰金など「自己資本」があり、自己資本比率=((総資本-他人資本)÷総資産)×100で求められる。
自己資本比率からは事業の安定性や今後の経営予想を読み取ることができる。
融資が下りやすくするにはスコアリングの格付けをよくすることが重要で評価が低い場合は以下の3つを改善する。
・収益性
・財務体質
・経理処理
また、金融機関が融資の審査をする時に以下3つの項目を重視するのでしっかり事前準備を行うことが大切。
・会社および事業の財務状況
・融資希望額、事業資金の使途
・返済能力の有無やスケジュール
と言うことになります。
自己資本比率が高くても世の中の不況の煽りを受けるなど、急に金銭的に苦しくなり一時的なものでも良いのでまとまった資金が必要になってくる可能性もあります。
もしそういった状況に陥ってしまった場合はファクタリングをおすすめいたします。
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