売掛金の回収を成功させる!未回収を防ぐ具体的な方法

「売掛金の未回収って防げる?」
「確実に売掛金を回収する方法は?」

日本の企業間取引は掛け取引が基本です。先に商品やサービスを納入し、その後その対価として現金を受け取る形の契約です。

ここで問題となるのが売掛金が入金されるかどうかです。売掛金が入金されないと、企業活動に大きな影響が出る可能性もあります。

この記事では売掛金の未回収リスクを回避する方法や、万が一売掛金が回収できなかった場合でも安心な方法について解説していきます。

売掛金の未回収を防ぐには?

企業にとって売掛金が回収できないのは大問題です。

売掛金を回収できなかったため、倒産など最悪な結論に至ってしまう企業も少なくありません。こうした事態を招かないためにも、売掛金未回収のリスクを回避することが非常に重要と言えるでしょう。

取引先の与信管理を徹底する

売掛金を確実に手にするために重要になるのは、なにより取引先の与信管理を徹底することです。

取引先の経営状況などをしっかり把握し、確実に支払いが見込める企業とのみ取引をしてれば、売掛金の未回収といった事態は避けることが可能です。

与信管理の方法はいろいろと考えられますが、自社が取れる方法から、しっかりと与信調査・管理を行いましょう。

与信管理は定期的に見直す

与信管理は一度行って終わりではありません。取引先も企業ですので、市場の状況などによって経営状況は左右されます。そのため与信管理は定期的に見直していくことが重要です。古くからの付き合いがあるからなどと与信管理を怠っていると、取引先の経営不振の影響を受け、自社の財務状況が悪化してしまうかもしれません。

適切な対応が重要

与信管理を徹底し、さらに定期的に見直しをしていても、未回収が発生してしまう可能性があります。万が一未回収が発生してしまった場合は、その状況に合わせて適切な措置をとることが重要になります。そんな措置に関して紹介していきましょう。

速やかに請求書を発行する

まずは何よりしっかりと請求書を発行する事が重要になります。商品やサービスを納品したら、正しい内容の請求書を間違いなく送付し、売掛金の存在を明らかにしましょう。請求書の発行忘れは、売掛金未回収に直結する可能性もありますので、請求書管理などにも力を入れ、単純ミスで売掛金の未回収が発生しないように注意しましょう。

入金が遅れた場合はすぐに連絡をする

請求書の管理と同時に大切になるのが、売掛金の入金期日の管理です。売掛金入金予定日までに入金が確認できれば、しっかりと消込を行って取引を完了させましょう。

入金予定日までに売掛金の入金が確認できなかった場合は、取引先に迅速に連絡をすることが重要です。単純に取引先が入金を忘れている可能性もありますので、すぐに連絡をすることで、即入金が確認できる可能性もあります。

入金に関する問い合わせが遅れれば、その後の対応に関してもどんどん遅れてしまいますので、入金期日を過ぎても入金確認ができない場合は、まずは取引先に連絡をし、未入金である旨を伝えるようにしましょう。

即時の支払いが難しい場合は分割払いや相殺も提案する

売掛金が入金されず、すぐに全額入金が難しい場合、善後の策を考えることも重要です。契約内容次第ではありますが、場合によっては分割払いを提案するなど支払いの方法に関して取引先と相談するという方法があります。

また、取引先に買掛金がある場合などは、その買掛金と未入金の売掛金を相殺することで売掛金を回収するという方法もあります。売掛金の回収にはいくつかの方法がありますので、取引先の担当者としっかり協議し、どのような形で売掛金を回収するのか決めて行くことが重要になります。

法的措置を取る

売掛金が未回収であり、しかも入金のための協議ができない場合や、協議により決まった方法での回収ができない場合などは、法的措置を検討する必要があります。そのためにはまずは内容証明郵便を活用し、しっかりと未回収の売掛金が存在することを証明することが重要になります。

その後の法的措置に関しては、弁護士など法律の専門家にも相談しながらしっかりと対応しましょう。ただし、法的措置を取る場合は、法律の専門家に依頼するための費用も必要になりますし、解決するまでにある程度時間がかかってしまうという問題もあります。

やはり、こうした事態に陥る前に、しっかりと回収できるような準備をしておくことが重要といえます。

売掛金未回収が不安ならファクタリングの利用を一考

売掛金の未回収リスクを避けたい、自社内で取引先の与信管理が難しいという場合、ファクタリングを利用するという方法があります。ファクタリングとは自社が持つ売掛債権をファクタリング会社に譲渡し、売掛金を早期現金化する方法です。一般的には急な支出が必要となった場合に利用する資金調達法というイメージがあるかもしれませんが、売掛金の未回収リスクの回避という点でも有効な手段となります。この点に関して解説していきましょう。

売掛金を早期現金化することが可能

ファクタリングは売掛債権をファクタリング会社に譲渡し、売掛金を早期現金化する資金調達法です。この債権譲渡契約において、申し込み企業はファクタリング会社に手数料を支払います。手数料を受け取ったファクタリング会社は、売掛債権の債権者となりますので、万が一売掛金が入金されなかった場合は、ファクタリング会社が売掛金の回収を行うことになります。

つまり、申し込み企業は、売掛金が未回収となった場合でも、自社で取引先から回収する必要がなくなり、売掛金は入金期日前に確実に手にすることができるわけです。

急に現金が必要となった場合の対処法というだけではなく、売掛金未回収リスクの回避という意味でもファクタリングは有効な方法であるというわけです。

保証ファクタリングという方法も

ファクタリングといえば、売掛債権をファクタリング会社に譲渡する買取型の契約方法が一般的ですが、保証型のファクタリングという契約方法もあります。

保証型ファクタリングは、持ち込んだ売掛債権に関して審査を受け、審査の結果保証金の金額が決定します。その保証金に問題がなければ契約を行い、保証金を支払います。売掛金が入金期日までに問題なく支払われた場合はその時点で契約完了です。支払った保証金は戻ってきません。

売掛金が入金期日までに支払われなかった場合、そのタイミングで売掛債権の譲渡契約が成立し、申し込み企業はファクタリング会社から売掛金相当の金額を保証し支払ってもらえます。その後の回収に関しては、新たな債権者となったファクタリング会社が行いますので、保証金の支払いは必要ですが、必ず売掛金は入手できるという契約方法です。

自社内で取引先の与信管理が難しい場合には、有効に活用できるファクタリングの契約方法といえるでしょう。

売掛金の未回収リスクを回避するためにファクタリングを利用する際の注意点

取引先の与信管理が難しい、売掛金の回収に不安がある、未回収になった際の手間を省きたいなどの場合、ファクタリングは非常に有効な方法と言えます。しかし、未回収の可能性がある売掛債権に関してファクタリングを利用する場合、知っておきたい注意点がありますのでいくつか紹介しておきましょう。

手数料や保証金に注目

買取型のファクタリングの場合には、必ず手数料の支払いが発生します。手数料に関しては、ファクタリング会社が独自に決定します。そこに関与する法律は存在しないため、比較的自由に設定することができるというのが特徴です。

一般的に2社間で交わされる買取型ファクタリングでは、10~30%程度の手数料が相場と考えられます。

この手数料は、ファクタリング審査の上で決定します。ファクタリングの審査では、持ち込まれた売掛債権が現金化されるかどうかが重視され、取引先の財務状況や経営状況が重視されるというのが特徴です。

そもそも売掛金の未回収リスクがあるということは、取引先の経営状況や財務状況に不安があるというケースが多くなるでしょう。つまり、ファクタリング審査においても通りにくい、もしくは審査には通っても比較的手数料は高くなる傾向になるでしょう。

保証型ファクタリングの保証金においても同様のことが言えるため、それなりの保証金の支払いが必要になると考えられます。

いずれの方法においても確実に売掛金は回収できますが、手数料や保証金の関係で満額を回収できるわけではないという点は知っておく必要があります。

償還請求権の有無に注目

ファクタリング契約において、償還請求権がついている契約というのが一部存在します。償還請求権とは、もし売掛金が入金されなかった場合、そのリスクを申し込み企業が持たなければいけないという契約です。

売掛金が未回収の場合は、取引先に代わって申し込み企業がファクタリング会社に売掛金を支払わなければいけなかったり、一度譲渡した売掛債権を買い戻さなければいけないなど、非常にリスクの高い契約です。

ファクタリングは債権譲渡契約を結ぶのが原則であり、債権譲渡契約を行う以上、売掛金の未回収リスクも、債権の所有権とともにファクタリング会社に移行しなければいけません。償還請求権付のファクタリング契約は、債権譲渡契約ではなく、売掛債権を担保とした貸金契約であるという判例があります。つまり、ファクタリング契約と銘打っている以上、償還請求権のない契約である必要があるわけです。

一部悪徳業者が、償還請求権付で手数料の安い契約を提示するケースがありますが、これはファクタリング契約ではなく、貸金契約となりますので気を付けましょう。

まとめ

売掛金の未回収は企業にとっては非常に大きな問題です。場合によっては企業経営の根幹にかかわる問題ともなりますので、まずはなにより売掛金未回収が発生しないように与信調査をしっかり行うことが重要になります。

与信調査や管理に自信がない場合は、ファクタリングを利用することも検討しましょう。ファクタリングを利用すれば、手数料や保証金の支払いこそ必要になりますが、売掛金の未回収リスクに関しては回避することができます。法的手段を用いるようなことになり、解決に時間と手間が必要になるくらいであれば、ファクタリングで安心して取引を行うというのも一つの考え方でしょう。

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