ファクタリングは近年日本国内でも利用する企業が増えている資金調達法です。利用企業の増加に伴い、国内、特に都市部を中心にファクタリング会社も増加の傾向にあります。
ではそんなファクタリング会社を乗り換えて、新たな会社と契約するというのはお得なのか?その点に注目してみたいと思います。
ファクタリング会社を乗り換えるメリットやデメリット、さらに乗り換える際の注意点などに関して解説していきましょう。増えています
ファクタリング会社を乗り換えるメリット
近年ファクタリング会社は増加の傾向にあります。新たなファクタリング会社が増えているということは、現状ファクタリング契約をしている会社がある場合でも、よりよいファクタリング会社がほかにあるかもしれないということになります。
そう考えた方が、ファクタリング会社を乗り換えた場合、どのようなメリットがあるのかを紹介していきましょう。
手数料が安くなる可能性がある
まずはなんといっても手数料の問題です。
ファクタリング会社の乗り換えを考えている方の多くは、ファクタリング契約における手数料を安くしたいと考えているのではないでしょうか。新たなファクタリング会社に乗り換え、そのファクタリング会社で審査を受けたところ、これまでよりも手数料は安くなる可能性があります。
また、新規開業したファクタリング会社の中には、ファクタリングの乗り換えキャンペーンを行っている会社も少なくありません。こうした会社に乗り換えることで、これまで以上に安い手数料でファクタリングが利用できる可能性があります。
手続きの手間が軽減される可能性がある
ファクタリング契約の手続きに関しては、いろいろな書類の提出が必要です。この手しゆつしょ類に関しては、ファクタリング会社によって差があり、提出すべき書類が少ないファクタリング会社もあれば、多いファクタリング会社もあります。
ファクタリング会社によって必要となる書類に差があるのは、ファクタリング審査がそれぞれのファクタリング会社が、独自の基準で審査を行っているからです。
ファクタリングで提出する書類が減れば、申し込みの際の手間は大幅に削減されます。
また、申し込み方法が代わって、より手間がかからなくなる可能性もあります。
これまでファクタリングと言えば、ファクタリング会社の窓口に、必要書類を持って訪問し、その場で申し込みを行う、もしくは、ファクタリング会社の担当者を自社に招き、そこで申し込むという形が一般的でした。
しかし近年ではオンラインファクタリングに対応するファクタリング会社が急増。自社にいながらファクタリングの申し込みはもちろん、契約までできるようになっています。
ファクタリング会社は企業が多く集まる都心部を中心に窓口を持っているのが基本です。都心部から距離のある地方部にある企業の場合、ファクタリングの申し込みのたびに都心部を訪問するという手間があり、大きな時間のロスも発生しているかと思います。
オンラインファクタリングに対応している会社の乗り換えることでこの手間をなくし、より気軽にファクタリングが利用できるようになるでしょう。
ファクタリング先の選択肢が増える
ファクタリング先を乗り換えるということは、ファクタリングを利用した経験があるファクタリング会社が増えるということになります。
それぞれのファクタリング会社に特徴がある場合、特徴によってファクタリング会社の使い分けというのもできるようになります。
ファクタリング会社は、会社によって得意な分野や、得意な契約方があるもの。高額債権ほど手数料が安くなる会社や、審査が非常に緩い会社、審査は厳しいものの、現金化」スピードが早い会社などなど。
利用する企業としては、各社の特徴を把握しつつ、その時の状況にあったファクタリング会社を使い分けるということもできるようになります。
ファクタリング自体が非常に便利な資金調達法ですが、さらにその選択肢が増えることでより使いやすくなるでしょう。
ファクタリング会社を乗り換えるデメリット
ファクタリング会社を乗り換えるメリットがあるということは、反面デメリットがあるということにもなります。では、ファクタリング会社を乗り換えるデメリットとはどんなものか。この部分を解説していきましょう。
手数料が高くなる可能性がある
メリットに書いた内容と対照的になりますが、現実的に考えると手数料がより高くなる可能性は十分にあります。
もちろん新たなファクタリング会社に申し込み、審査の結果手数料が高ければ契約をしなければいいというだけの話ですが、それでも対応できないケースがあります。
ファクタリング会社が決定する手数料などの契約条件に関しては、原則としてファクタリング会社が独自に決定しています。また、その条件は、審査の結果決定します。これが金融機関等による資金融資など、貸金契約との大きな違いです。
貸金契約の場合、事前に金利など契約条件がある程度決まっており、その条件に申込企業が合致しているかどうかが審査されます。つまり契約条件ありきで、その条件に沿った企業か銅貨を審査する形です。
ファクタリングの場合、契約条件は事前に決まっていません。申込企業から持ち込まれた売掛債権に関して審査した結果、どのような条件であれば契約できるかが決まります。条件ありきではなく、まず契約ありきで条件が変わるということです。
この審査の傾向を考えると、同じファクタリング会社で継続的にファクタリング契約を続けていくと、徐々に手数料は下がっていく可能性があるということになります。継続的に契約をし、その契約が問題なく履行されていけば、申込企業とファクタリング会社の間に信頼関係が生まれ、その分手数料など契約条件も緩くなっていく可能性があるということです。
ファクタリング会社を乗り換えることで、この信頼関係の構築が0に戻ってしまうということになり、将来的に考えると乗り換えることで手数料が高くなるというデメリットが発生する可能性があるということになります。
審査に通りにくい可能性がある
同じファクタリング会社と継続的に契約を続けると考えられるメリットとして、審査に通りやすくなるという点が挙げられます。
何度も同じファクタリング会社と契約することで、ファクタリング会社としても信頼できる顧客という形になり、審査にも通りやすくなります。
こういった通りやすい審査に慣れた状態から、初めて契約するファクタリング会社に乗り換えると、今まで通っていた審査に通らなくなる可能性があります。新たなファクタリング会社としては、新規の顧客ですから、より慎重な審査を行うことになります。
万が一すでにほかの会社に譲渡済の債権でああったり、実は存在しない債権で契約してしまうと大きな損害となるため、新規顧客の審査が厳しくなるのは当然です。
ファクタリング会社を乗り換えるということは、改めて厳しい審査を受ける必要があるというデメリットが発生するわけです。
ファクタリング会社は乗り換えるべきか?
ファクタリング会社を乗り換えることにはメリットもデメリットも存在します。では現実的にファクタリング会社は乗り換えるべきかという点に関して考えていきましょう。
今契約しているファクタリング会社に不満があるなら
ファクタリング会社を乗り換えること自体は、おすすめもできますし、おすすめできないともいえます。
近年ファクタリングを利用する企業が増え、それに合わせてファクタリング会社も増えています。そんな中でよりよいサービスで顧客を獲得しようと、魅力的なサービスを提供しているファクタリング会社も増えています。オンラインファクタリングもそんな魅力的なサービスのひとつでしょう。
そう考えれば、ファクタリング会社の乗り換えは、積極的に考えていきたいということになります。
とはいえファクタリング会社との契約は継続することでサービスが良化していくという特徴もあります。そう考えると、継続的な契約というのも一つの選択肢でしょう。
ファクタリング会社を乗り換えるかどうかの判断基準は、今現在利用しているファクタリング会社に何かしらの不満があるかどうかという点を考えるのがベストでしょう。
継続的に利用することで契約が有利になるといっても、何かしらの不満を我慢しながら継続契約するのはストレスが大きいもの。そうであれば、新たなファクタリング会社に乗り換えて、そこで新たに実績を積んでいくのもひとつの考え方でしょう。
手数料や担当者の対応、申し込み手順の手間など、何かしら不満を感じている方は、新たなファクタリング会社を探すのがおすすめとなります。
ファクタリング会社を乗り換える際の注意点
最後にファクタリング会社を乗り換えると決断した場合の注意点に関して解説しておきます。非常に大きな注意点となりますので、しっかり理解しておきましょう。
悪徳業者に注意
新規に契約するファクタリング会社を探す際、もっとも注意すべきは悪徳業者の存在です。
非常に残念な話ですが、ファクタリング会社を装った悪徳業者というのは少なからず存在します。その理由はファクタリング会社の開業のハードルが低いという点が挙げられます。
同じく金銭を取り扱う貸金業者を開業する場合、国家試験に合格し、純資産を用意し、さらに許認可申請をするという手間があります。そのため街には貸金業者登録を行わないで、法外な金利で貸し付けを行う闇金業者が存在するわけです。
しかし、ファクタリングは貸金契約をするわけではありませんので、この貸金業者登録の必要はありません。その他に免許の取得や許認可申請も不要のため、比較的開業しやすいという特徴があります。
そのため、反社会的団体や闇金業者などが表向きファクタリング会社の看板を掲げ、悪徳な商売をしているケースが見受けられます。
悪徳業者は、魅力的な契約条件をエサに顧客を集め、ファクタリング契約に見せかけた違法な貸金契約などを結び、違法な取り立て行為や嫌がらせ行為を働くもの。また、契約に至らなくても、申し込んだ時点でその会社の情報が入手できるため、こうした情報をほかの悪徳業者に売りつけるなどの行為も行います。
一度でも付き合うと、後々非常に大きなダメージを負う可能性があるのが悪徳業者。いくら魅力的な条件を提示していても、何かおかしな点を感じるような会社とは付き合わないようにしましょう。
まとめ
ファクタリング会社はその数も増えており、提供するサービスも各社ごとにいろいろなサービスが増えている状況です。
こうした状況の中で、ファクタリング会社を乗り換えるというのもひとつの選択肢。乗り換えることでより良い条件で契約ができる、契約の手間を軽減できるというメリットが考えられます。
反対に継続的な契約が止まることで、契約条件が良化するという権利を放棄することになり、またより厳しい審査を受けなおす必要が生じるなどといったデメリットも考えられるため、乗り換えるのであれば、まずは慎重に検討することをおすすめします。
乗り換える際に注意すべきは悪徳業者の存在。悪徳業者は一見魅力的な契約条件などを提示して顧客を集めようとしますので、新たに契約する会社を探す場合は、その会社が健全な会社かどうか、しっかりと見極めた上で契約するようにしましょう。