ファクタリングは怖い?怪しい業者を見抜く5つのチェックポイント

「ファクタリングってなんか怖いイメージがある」
「ファクタリングで痛い目に遭った経営者を知っている」

ファクタリングを利用したことがない方の中には、「仕組みがよく分からず不安」「詐欺まがいの話を聞いたことがある」といったネガティブなイメージを持つ方もいるでしょう。

しかし、ファクタリングそのものが危険なのではなく、問題はそれを悪用する一部の業者にあります。本記事では、ファクタリングが安心して使える仕組みであること、そして怪しい会社の見分け方を丁寧に解説します。

ファクタリングは合法な資金調達法

ファクタリングは合法な資金調達法です。欧米各国では日本以上に利用されており、基本的には警戒すべき資金調達法ではありません。

ファクタリングは合法でありかつ安心して利用できる資金調達法であるといえる根拠を紹介しましょう。

経済産業省も利用を促進している

2020年4月に施行された民法の改正において、債権法も改正が行われました。その結果、ファクタリングはより利用しやすい資金調達法となっています。

その証拠に経済産業省中小企業庁においては、HPでファクタリングの利用を促進しています。国が認め、また利用を推進しているファクタリングが、違法契約であるわけがありません。この点だけをとっても、ファクタリングは安心して利用できると考えられます。

貸金契約ではなく債権譲渡契約である

ファクタリングは貸金契約ではなく債権譲渡契約です。

企業が持っている売掛債権をファクタリング会社に譲渡することで、その売却益として現金を受け取る方法になります。つまり、ファクタリングには返済義務がないということになります。

貸金契約の場合、利用する企業の経営規模によって借り入れることができる金額に上限があります。また、金利とともに長期間かけて返済していく必要があり、長期的な視野で考えると非常に負担が大きくなるものです。

こうした負担がないのがファクタリングであり、この点が経済産業省も利用を促進している大きな理由となります。

ファクタリングが怖いと思われる理由

実際にファクタリングに対して怖いというイメージを持つ方は少なくありません。その理由となる部分をいくつか紹介していきます。

怪しい会社が存在する

一般的にファクタリングが怖いというイメージがあるのは、現実的にファクタリングに絡んだ犯罪行為や訴訟案件が少なくないことが挙げられます。

これはファクタリングという契約自体に問題があるのではなく、ファクタリングというシステムを悪用する人間が存在するのが大きな理由です。つまり怪しい会社が存在するということです。

ファクタリング会社を開業するためには、資格や認可、登録などは一切必要ありません。つまり誰でも開業できてしまうという特徴があります。そのため、闇金業者など反社会的勢力がファクタリング会社の名を騙って開業するケースがあるわけです。

こうした怪しい会社は、ファクタリングに見せかけた、違法な高金利の貸金契約を結んだり、無理な条件をつけて売掛金を搾取したりと、さまざまな方法でお金を奪おうとしてきます。

こうした怪しい会社が一部存在することで、ファクタリングを利用した犯罪や、訴訟に発展する案件が散見され、結果ファクタリングは怖いというイメージにつながっているのが事実です。

ファクタリングに特化した法律が存在しない

ファクタリング会社を設立するためには、資格も認可も登録も不要です。さらにファクタリング契約である債権譲渡契約は自由契約であり、契約諸条件に関しては、契約する両社が納得していれば、自由に設定することが可能です。

つまり、ファクタリングに関して、何か規制をする特化した法律が存在しないということになります

同じ資金調達法である貸金契約の場合、貸金業法や利息制限法など、貸金契約に特化した法律がいくつか存在しており、その法律を遵守した上での契約となるため、ある程度安心して利用することができます。

こうした法律がないことが、ファクタリングは怖いというイメージに直結していると考えられます。

悪徳業者に注意!怪しいファクタリング会社の見抜き方5選

ファクタリングが怖いと感じるのは、ファクタリングという仕組みに問題があるのではなく、ファクタリングを悪用する者が存在するからです。そんな怪しい会社に近づかなければ、ファクタリングが怖いというイメージは払しょくできますので、怪しい会社を見抜くポイントを5つに絞って紹介しましょう。

あり得ない好条件で宣伝している

怪しい会社は、できるだけ手間をかけずに顧客を獲得することを狙っています。そのためによく用いられるのが、あり得ない好条件を提示した宣伝文句です。ファクタリングの利用を考えている経営者の方の中には、急ぎ現金が必要で焦っている方も少なくないでしょう。こうした方が飛びつきそうな宣伝文句を掲げている会社には注意が必要です。

priority 審査なし
priority 審査通過率100%
priority 必要書類は身分証明書のみ
priority 分割支払い対応
priority 手数料上限1%未満

あり得ない宣伝文句として考えられるのは上記のようなものです。

まず審査に関してですが、ファクタリング会社は審査を行い、その結果契約条件を決定します。審査をしなければ適切な契約条件を提示できませんので、そんなことはあり得ないということになります。

ファクタリングで譲渡する売掛債権とは“金銭を受け取る権利”を指します。一般的に権利とは目に見えないものであり、その権利が存在するためには、ある程度必要書類が求められます。ファクタリング会社はいくつかの書類を確認し、権利が存在していることを確かめなければ契約はしません。身分証明書のみで契約できるなどということはあり得ないわけです。

買取型ファクタリングの2社間契約においては、最終的に売掛金をファクタリング会社に送金するという形はありますが、これも支払いではなく送金です。この送金に関しても分割はできません。分割払い対応などと言っている業者は間違いなく怪しい会社といえます。

ファクタリングの手数料は、ファクタリング会社にとっても儲けの部分です。一般的な買取型ファクタリングの手数料相場は、2社間ファクタリングで10~30%程度、3社間ファクタリングで1~9%程度といわれています。その手数料が1%未満と謳っているのであれば、まず疑ってかかるのがいいでしょう。

早期の契約を強引に勧めてくる

怪しい会社は手間なく顧客を獲得したいと考えているのと同時に、引っかかった顧客とは確実に契約を結びたいと考えています。そのため、申し込みをしたその場で契約を結ぶことを強引に勧めて来る傾向にあります。

「この条件を提示できるのは今だけ」、「契約書にサインしてくれれば条件を開示する」など、通常の契約では考えられないような文句で、強引に契約を迫ってくるでしょう。

初めて利用するファクタリング会社の場合は、即契約はあまりおすすめできません。一旦条件を持ち帰り、契約書の内容を精査した上で契約するのがおすすめです。

また怪しい会社の中には、契約書や見積書をきちんと提示しない、また書面に契約条件などが明記されていないというケースも少なくありません。ファクタリング契約においても、サインをする前に契約書を隅々までチェックし、内容に不明点があれば確実に確認して納得してから契約しましょう。

契約条件に違法な項目が含まれている

怪しい会社が結ぶ契約ですから、多くの場合は違法な項目が含まれています。そのため、まずはファクタリングという契約の仕組みや内容をきちんと理解し、違法な項目がないことを確認することが重要です。

priority 償還請求権
priority 手数料(金利)
priority 強制解約

特に注目すべきは上記のような項目です。

償還請求権とは、売掛金が回収できなかった場合、申し込み企業がその補填を行うという意味の契約であり、ファクタリング契約では償還請求権のないノンリコース契約が原則となっています。償還請求権が付随されている契約、また売掛金が未回収であった場合、申し込み企業が売掛金を支払わなければいけない契約などは違法契約となる可能性が高いといえます。

手数料に関してはファクタリングでは必須の項目です。しかしファクタリングは貸金契約ではありませんので、かかるのは「手数料」であり「金利」ではありません。契約書に金利と書いてある場合、それは貸金契約ですのでサインしないようにしましょう。

強制解約などの項目に、実現不可能な条件が提示してある契約にも注意してください。契約後何かしらの難癖をつけ、強制解約をした上で、損害賠償金と称して売掛金を回収するような怪しい会社も存在します。

会社の実態がない

怪しい会社は顧客獲得に手間をかけないばかりか、そもそもファクタリングの事業にお金をかける気がありません。そのため会社の実態がないというケースもあります。連絡先電話番号が携帯電話であったり、住所が記載されていなかったりというのは論外です。

また、住所が記載されていても、実際にその住所を調べると、およそオフィスが入っているとは考えられないアパートであったり、シェアオフィスであるケースも怪しいと考えていいでしょう。

担当者の対応が不自然

ファクタリング会社の運営にお金をかける気がないため、担当者の教育も行き届いていないケースがほとんどです。言葉遣いや態度はもちろん、こちらの質問に対する対応など、不自然な点があれば怪しい業者であると考えていいでしょう。

もちろん、誠実なファクタリングサービスを提供している会社でも、担当者に不満があれば利用すべきではありません。しっかりと担当者の対応もチェックして、利用するファクタリング会社を見極めましょう。

まとめ

ファクタリングに怖いというイメージを持つ方がいるのは事実です。ファクタリングに関連した犯罪が起きたり、訴訟案件が存在している事実がある以上否定できません。

しかし、こうした問題はファクタリングの仕組みに問題があるのではなく、ファクタリングを悪用する人間が存在するのが問題といえます。ファクタリング自体は合法なサービスであり、きちんと相手を見極めれば、安心して利用できるサービスです。

まずは怪しい会社に引っかからないよう、ファクタリングの仕組みなど基本的な知識を身につけるようにしましょう。

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