ファクタリングは近年利用企業も増加している資金調達法です。選ばれる大きな理由の一つとして、即日現金化も可能であるというスピード感が挙げられるかと思います。
この記事では、ファクタリングで即日現金化が可能な理由や、その仕組みに関して徹底的に解説します。またファクタリングを利用するメリットや、即日現金化で申し込み場合の注意点などにも触れていきますので、参考にしてください。
ファクタリングで即日現金化が可能な理由
ファクタリングを利用するメリットの1つとして、現金化が早いという点が挙げられます。一般的な金融機関からの資金融資の場合、申し込みから現金化まで2週間~1ヶ月以上の期間が必要です。一方ファクタリングの場合、3日~1週間、早ければ即日現金化も可能です。
なぜ、ファクタリングでは、即日現金化が可能なのか、その理由に関して解説していきます。
審査にかかる時間が短い
一般的な金融機関による融資の場合、融資担当者に必要書類を提出し、融資審査を受けます。必要書類には、自社の情報はもちろん、今後の事業計画書なども必要となり、どのように経費を削減するか、さらにどのような事業でどのような結果を目指すかなども詳細に報告する必要があります。
こうした必要書類を基に、融資担当者に融資を依頼しますが、融資担当者が融資OKと行ったところで融資が行われるわけではありません。融資担当者は稟議書を作成し、金融期間内の各所に稟議を回します。最終的に融資を行うかどうかを決定するのは、その金融機関のトップである支店長等になり、審査に数週間かかるのは珍しいことではありません。
一方ファクタリングの審査は、数時間単位です。なぜ短い時間で審査が行えるかというと、金融機関の資金融資とは見るポイントが違うからです。
金融機関の融資審査では、長期間にわたって返済できるかどうかが重視されます。そのため将来的な事業計画書が必要であり、またその見極めに関しても時間がかかります。
ファクタリング審査で重視されるのは、申し込んだ売掛債権の売掛金が現金化されるかどうかという点です。そのため長い視点での審査は必要ありません。また、申し込み企業の経営状況や事業計画もほぼ関係なく、問題は取引先が売掛金を支払うかどうかという点となるため、審査するポイントが限定的です。
審査の項目が少ない、また審査の範囲が限定的だからこそ、審査時間が短く、即日現金化が可能ということになります。
ファクタリングの仕組み
ファクタリングで即日現金化を目指すために、まずは即日現金化となる仕組みに関して解説していきましょう。
即日現金が可能なのは2社間ファクタリング
即日現金化を目指す以上、契約するのは2社間ファクタリングに限定されます。3社間ファクタリングの場合、契約に取引先も含めるため、最短であれば即日対応が可能なケースもあるかもしれませんが、まず即日現金化は不可能です。
2社間ファクタリングの仕組みを簡単に解説します。
申し込み企業は売掛債権をファクタリング会社に持ち込み、審査を受けます。審査の結果、ファクタリング契約するための条件が決まり、この条件に問題がなければファクタリング契約に進みます。ファクタリング契約が結ばれると、売掛債権の所有権はファクタリング会社に移り、ファクタリング会社から、売掛金から手数料を差し引いた金額が入金されます。
後日、取引先から売掛金が入金されますが、この入金は申し込み企業の口座に振り込まれます。ファクタリング契約で売掛債権の所有権は移行しますが、売掛債権の契約内容は変更されないからです。形としては、申し込み企業が、ファクタリング会社に代わって売掛金を拐取する形です。
申し込み企業は入金された売掛金を、速やかにファクタリング会社に送金してファクタリング契約は完了となります。
審査ポイントと審査の方法
上でも触れたとおり、ファクタリング契約の審査において重視されるのは、売掛金が入金されるかどうかです。そのため申し込み企業以上に、取引先の信用情報が重視されます。
取引先の企業規模が大きく、売掛金未払いの可能性が少ない、もしくは公的機関もしくは公的な団体などが取引先で、売掛金はほぼ間違いなく入金されるというケースでは契約条件を有利な条件となります。
もちろん申し込み企業の信用情報が無視されるわけではありません。ある程度参考にはされますが、それでも赤字経営でも債務超過でも利用できる可能性があるのがファクタリングです。
審査はもちろん取引先企業の基本的な情報が参照されますが、もうひとつ重視されるのが過去の取引実績です。ファクタリングの申し込みに通帳の写しが必須と言われているのは、過去の取引実績を確認するためです。過去の取引において、問題なく支払いがされていれば、ファクタリング⑦の契約条件も有利なものとなるでしょう。
オンラインファクタリングだと現金化スピードアップ
近年増加傾向にあるのがオンラインファクタリングです。ファクタリングというのは、企業が顧客の中心となるため、どうしてもファクタリング会社は都市部に事務所を構える傾向にあります。
そうなると地方部の企業はファクタリングの利用が難しくなるため、利用が増えているのが申し込みから契約までオンラインで完結できるオンラインファクタリングです。
このオンラインファクタリングでは、審査にAIが活用されているケースが多く、Iの活用により、さらに審査スピードはアップします。早いところでは1時間かからず審査結果が出るため、即日現金化を望む方は、オンラインファクタリングの利用もおすすめです。
ファクタリングを利用するメリット
ファクタリングを利用するメリットはいくつか考えられますが、その中でも大きなポイントを解説していきましょう。
現金化が早い
ファクタリングのメリットは、この孤児でもすでに触れている通り、現金化が早いという点です。2社間ファクタリングであれば、最短即日現金化というファクタリング会社も増えており、今後ますます利用しやすくなるでしょう。
現金化の早さに関しては、注意すべきポイントがあります。それが銀行系やノンバンク系といった大手ファクタリング会社です。
特に銀行系のファクタリング会社は、原則3社間ファクタリングにしか対応しておらず、また審査もファクタリングとしては厳しい傾向にあります。即日現金化に対応しているケースはほぼなく、申し込みから現金化まで、最短でも1週間程度は必要になります。
銀行系のファクタリング会社は、背景が大きいため安心して利用できるとおうメリットがありますが、反面現金化が遅いというデメリットもありますので覚えておきましょう。
審査に通りやすい
ファクタリングと金融機関の資金融資の審査における大きな違いは、ファクタリングは契約するための審査を行い、金融機関は契約しないための審査を行う点です。金融機関は何より貸し倒れのリスクを懸念していますので、自行が定めた融資の条件に沿っているかどうかを確認し、少しでも怪しい点があれば審査には通りません。
ファクタリングの場合は反対に、どのような条件であれば契約できるかという審査を行います。ファクタリングの手数料など契約条件に関しては、法的な縛りがなく、ファクタリング会社ごとに独自の設定が可能です。そのため審査結果によって契約内容を調整し、利用企業に提示することができます。
金融機関への資金融資の審査通過率は50%を下回ると言われていますが、ファクタリングの審査通過率は70%程度と言われており、より審査に通過しやすく、利用しやすいというメリットがあります。
未回収リスクを回避できる
ファクタリングは審査に通過しやすく、現金化が早いため、急ぎの資金調達のための資金調達法というイメージが強いかと思います。しかし、ファクタリングのメリットはそれだけではありません。
ファクタリング契約は、償還請求権のないノンリコース契約が原則ですので、ファクタリング契約が成立した時点で、売掛金の未回収リスクもなくなります。これが大きなメリットです。
もう式臣企業は通料を支払う必要があるものの、未回収リスクが回避でき、ファクタリング会社は未回収リスクを負うものの、手数料をいう収入を得ることができる。これがファクタリング契約の基本的な仕組みとなりますので覚えておきましょう。
即日現金化の際の注意点
ファクタリングは契約方法次第で、即日現金化が可能です。ただし、即日現金化にはいくつか注意点がありますので、その点は理解した上で利用しましょう。
契約条件がやや不利になる
即日現金化をするということは、どうしても審査時間も短くなります。しっかりとした審査ができない場合、ファクタリング会社としては未回収のリスクが高くなってしまいます。そのため、契約条件がやや不利になるケースがあることは覚えておいてください。
上記の通り、ファクタリングの契約条件は、ファクタリング会社ごとの独自設定です。自社のリスクが大きければ条件は厳しくなっていきます。同じ売掛債権でも申し込んでも、即日現金化と、3日後に現金化では、即日現金化の方が融資条件が厳しくなります。
少しでも日程に余裕があるのであれば、即日現金化にこだわらずに申し込みましょう。
悪徳業者に注意
ファクタリング会社を騙った悪徳業者が存在するのは間違いありません。ファクタリング会社を開業するためには、必要な免許や資格がなく、許認可申請も不要です。そのため悪徳業者でも開業がしやすく、過去の判例を見ても、闇金業者のようなファクタリング会社に捕まってしまったケースがあります。
即日現金化にこだわるということは、どうしてもその日のうちに現金が必要な企業であるということです。表現を変えれば切羽詰まっている企業と考えることもできるでしょう。こういった切羽詰まっている企業に対し、甘い言葉で勧誘してくるのが悪徳業者です。
「審査なし」、「審査通過率100%」、「手数料1%未満」、「申し込みから10分で支払い可能」など、甘い宣伝文句で顧客を誘い、違法な契約を結んで悪質な取り立てを行うのが悪徳業者です。例え切羽詰まっている状況でも、しっかりと業者を見定めて申し込みするようにしましょう。
まとめ
近年即日現金化に対応するファクてリング会社は増えており、ファクタリングは利用しやすい資金調達法として大きく注目されています。ファクタリングには選ばれる理由があり、また利用するメリットも大きいことから、今後も利用企業は増えていくでしょう。
これからファクタリングの活用を考えている方は、何よりファクタリングの仕組みを理解し、即日現金化のデメリットも把握したうえで利用できるように準備してください。