【ファクタリング】売掛先への通知はいつ行われる?3者間契約における承諾の取り方

「3社間ファクタリングって取引先に連絡しないといけない?」
「どのタイミングで承諾を得るの?」

2社間ファクタリングと比較するとより安い手数料で契約できる3社間ファクタリング。その代わり取引先にも契約に参加してもらう必要があり、ここが高いハードルとなっています。

その3社間ファクタリングにおける承諾はいつどのような方法で取るのか。この点を中心に、上手な承諾の取り方などを解説していきます。

3社間ファクタリングとは?

ファクタリングとは企業が持つ売掛債権をファクタリング会社に譲渡することで、売掛金を入金期日前に現金化するという資金調達法です。ファクタリングには主に2つの契約方法があります。

priority 2社間ファクタリング
priority 3社間ファクタリング

2社間ファクタリングとは、ファクタリングを申し込む企業とファクタリング会社の2社の間で契約する方法であり、ファクタリングと言えばこの2社間ファクタリングを指すことが一般的です。2社の同意のみで契約できますので、現金化スピードが早く利用しやすいのが特徴です。

3社間ファクタリングは上記2社に加えて、売掛先も含めた3社で契約する方式を指します。3社間ファクタリングを利用するメリットとデメリットに関して説明していきましょう。

3社間ファクタリングのメリット

3社間ファクタリングの大きなメリットは手数料を抑えて契約することができるという点です。契約に売掛金を支払う売掛先も加わるため、より未回収リスクは低くなり、結果手数料も低めの設定となります。

あくまでも一般論ですが、手数料相場は2社間ファクタリングの10~30%に対し、1~9%と言われており、利用する企業にとっては好条件で契約できる方式と言えます。

ファクタリングにおける手数料は、利用する企業にとっては純粋な損失です。この損失を抑えつつ、早期現金化ができるというのが3社間ファクタリングの大きな特徴であり、最大のメリットといえるでしょう。

3社間ファクタリングのデメリット

3社間ファクタリングにはデメリットもあります。1つ目は現金化スピードです。

2社間ファクタリングの場合、申し込みから2~3日程度で現金が手に入るのが一般的です。近年では即日現金化に対応しているファクタリング会社も増えており、条件が整っていれば申し込み即日に現金を手にすることも難しくありません。

一方3社間ファクタリングは、売掛先の承諾を得るための時間が必要になりますので、ここまで早く現金化はできません。多くの場合申し込みから1週間程度は必要になるでしょう。今すぐに現金が必要というケースではなかなか利用し辛いというデメリットがあります。

もうひとつのデメリットが、ファクタリングの利用を売掛先に知られるという点です。2社間ファクタリングの場合、特に売掛先への通知は必要ありません。そのため売掛先に知られずにファクタリングの利用が可能ですが、3社間ファクタリングではそういうわけにはいきません。

もちろんファクタリング自体は合法な資金調達法です。むしろ中小企業等などがHP上で利用を推奨しているほどの資金調達法ですので、利用すること自体に問題はありません。しかし、ファクタリングを利用する事に対し、売掛先がどのような印象を持つのかという問題があります。

priority 売掛先への信用不安
priority 経営不振による資金繰りの悪化

売掛先が感じる印象で、特に避けたいのが上記の2つです。1つは債権者企業が売掛先の経営状態を疑問視しているのではないかというものです。売掛先としては自社に対する信用がないと感じればあまりいい気持ではありません。競合他社がいるのであれば、そちらとの取引を優先するようになってしまうかもしれません。

もう1つは債権者企業の経営状態が良くないのではないかという不安です。資金繰りが厳しく、ファクタリングに頼らないと経営できない状態であるという印象を与えてしまうと後の取引に悪影響が出る可能性があります。どんな企業でも、経営不振の企業と取引はしたくないものです。その危険性がないとはいえません。

ファクタリングの利用を売掛先に知られるということは、こうしたリスクが考えられ、これが3社間ファクタリングのデメリットということになります。

売掛先へ通知・承諾はいつ?結論:審査で条件確定→契約直前に通知・承諾書

3社間ファクタリングでは、売掛先に通知して承諾を得る必要があります。
そのタイミングは、審査で条件が固まった後の「実行(入金)前」です。
以下で、通知・承諾の具体的な進み方を解説します。

審査により契約条件決定後

ファクタリングの主な流れは、「申し込み」→「審査」→「契約」→「支払い」→「売掛金入金」です。

利用企業は売掛債権を提示し、ファクタリング会社が審査したうえで契約条件を提示します。
提示された条件に異存がなければ、次の手続きへ進みます。
2社間ファクタリングの場合このまま契約を締結し、現金が振り込まれる流れになりますが、3社間ファクタリングの場合、契約前に売掛先への債権譲渡通知及び承諾書の送付が行われます。この通知は債権者であるファクタリング申し込み企業とファクタリング会社の連名で送付され、受け取った売掛先は承諾書に署名捺印したうえで返送します。

この承諾書がファクタリング会社に返送されると契約となり、その後現金が支払われる流れとなります。このやり取りの時間があるため、3社間ファクタリングは時間がかかるわけです。

売掛先への承諾の上手な取り方

3社間ファクタリングにおける売掛先への承諾を取るタイミングと承諾の取り方に関しては上記の通りです。では、どのように話を進めるとスムーズに契約できるかという点を考えてみましょう。

ファクタリング申し込み前に口頭で伝えておく

売掛先の立場になって考えてみましょう。ある日突然債権者である取引先と、知らない社名の会社が連名で債権譲渡通知を送付してくればあまり良い気持ちはしないものです。なぜ譲渡するのかと勘ぐり、上で紹介したような債権者にとっては良くない印象を与えてしまう可能性は高くなるでしょう。

そのために推奨されるのが事前の相談です。ファクタリングを申し込む前に売掛先の担当者に口頭でかまわないので事情を説明しておきましょう。その際、どのような事情でファクタリングを利用するのかを説明するのがポイントです。売掛先企業が不信感を持たないような事情を説明するようにしましょう。

またファクタリングという資金調達法は日本国内ではそこまでメジャーな方法ではありません。そのためファクタリングの仕組みをあまり理解していない方が相手の場合、「ファクタリング」という単語を出しただけで良くない印象を与えかねません。この点も注意が必要です。

priority 売掛先の問題ではなく自社の都合で利用すること
priority 経営不振ではなく一時的な早期資金化のニーズがあるため

ポイントは主に2点です。簡単に言ってしまえば、売掛先企業の問題ではないという点と、経営不振ではないという点を伝えることが重要になります。

急に設備機器の修繕が必要になり、まとまった資金が必要になった、キャッシュフロー改善のために、一端早期現金化の必要が生じたなど、上手に事情を説明しましょう。また、ファクタリングの利用は今回限りであるため安心してほしいと伝えることができればより効果的です。

事前に口頭で説明し、売掛先から了承を得ておくことで、後に承諾書等が送付された時に売掛先の反応もスムーズに進むでしょう。

ファクタリング会社と連名で承諾書等を送付する

正式な承諾に関しては、ファクタリング会社との契約前になります。このタイミングで債権譲渡通知書や承諾書を売掛先に送付します。送付はファクタリング会社との連名です。

書面にはどこに債権が譲渡されたのか、売掛金の支払先がどの口座になるのかがしっかりと明記されていなければいけません。少しでも不安な点があれば、売掛先としても簡単に承諾はできないところです。

こうした書類は原則としてファクタリング会社が作成することになりますので、どのような書類になるのか、しっかりと中身を確認し、納得したうえで送付するようにしましょう。

承諾を得る際のポイント

3社間ファクタリングは手数料が低く、利用企業にとっては有利な条件で利用できる契約方法です。この形で契約できるかどうかは売掛先の承諾を得られるかどうかが最大のポイントと言えます。では承諾を得るために必要なポイントについて考えてみましょう。

丁寧に事情を説明する

承諾が得られるかどうかという点で重要なのは「なぜファクタリングを利用するのか」という疑問を解消することです。

契約上何の問題も無いのであれば、わざわざファクタリングを利用する必要はありません。売掛先のこの疑問を解消できるように、丁寧に事前説明するのが非常に重要になります。

事前にファクタリングを利用する旨を伝える際、必要であれば「ファクタリングとは何ぞや?」という点を説明できるように、資料を用意して説明するのも1つの方法です。法的に問題のない資金調達法であり、中小企業庁なども利用を推奨している方法であることを伝えることで、相手が納得してくれる可能性があります。

いずれにせよ丁寧に説明し、相手からの質問には真摯に答えることで後のトラブルを回避することができるでしょう。

相手が不信感を持たないファクタリング会社を選ぶ

もうひとつのポイントはファクタリング会社の選び方です。特に3社間ファクタリングは売掛先企業の承諾が必要ですので、売掛先企業が安心して承諾できるようなファクタリング会社を選ぶのがおすすめです。

ファクタリング会社は大きく分けて3つのグループに分かれます。銀行などが出資する銀行系、預貯金は扱っていないものの、リースやローンを取り扱うノンバンクが出資するノンバンク系、そしてこうした背景を持たない独立系の3つです。

分かりやすいのは銀行系やノンバンク系のファクタリング会社を選ぶことです。

大きな金融機関のグループ会社であれば、売掛先も安心して承諾することができるでしょう。独立系を選択する場合は、できるだけ取引実績の豊富な会社を選びましょう。売掛先がファクタリング会社を調べた時、この会社であれば問題ないと判断できるようなファクタリング会社を選ぶようにしてください。

まとめ

3社間ファクタリングでは売掛先に債権譲渡の承諾を得る必要があります。承諾を得るタイミングは、ファクタリング会社との正式契約の直前となりますが、できれば申し込み前に売掛先にファクタリングを申し込む旨を事前に伝えておきましょう。

ファクタリングを利用することで、売掛先に良くない印象を与えないように細心の注意を払いながら丁寧に説明するのがポイントです。

3社間ファクタリングは少々時間はかかるものの、低い手数料で利用できる契約方法です。しっかり事前準備を行い、有効に活用できるようにしましょう。

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